現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産36 > 630.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
9月8日(ブルームバーグ):日本銀行の金融政策決定会合が8日午後2時、2日間の予定で始まった。金融調節の主たる操作目標である日銀当座預金残高は「30−35兆円程度」に、長期国債買い入れ額は「月1兆2000億円」に据え置かれる見通し。ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト14人を対象にまとめた調査でも全員が現状維持を予想した。量的緩和政策の解除については、景気減速を示す指標が相次いでいることを受け、5人が予想時期を後ずれさせた。
今回の会合では、最近の経済指標の下振れと、当面の景気見通しについての議論が中心になる見込み。福井俊彦総裁は2日の大阪市での会見で「全体として前向きの循環メカニズムは明確化する形で動き続けている」と述べており、「景気は回復を続けている」という8月の情勢判断は据え置かれる見通しだ。
量的緩和の解除予想時期(変更は『』、敬称略)は以下の通り。「05年6− 10月」(メリルリンチ証の小林益久)、『05年10−12月←05年7月』(JPモルガン証の菅野雅明)、「05年10−12月」(BNPパリバ証の河野龍太郎、バークレイズ証の山崎衛)、『05年10−12月以降←05年半ば』(東短リサーチの加藤出)、『06年1−3月以降←05年7−9月以降』(モルガン・スタンレー証の佐藤健裕)、「05年度以降」(日興シティG証の佐野一彦)。
相次ぐ解除時期の後ずれ
「06年4−6月」(ゴールドマン・サックス証の山川哲史)、「06年7−9月」(UFJ総研の嶋中雄二)、「06年10−12月」(野村証の松沢中)、『06 年度上期以降←06年以降』(三菱証の石井純)、『07年度前半←07年以降から変更』(UBS証の白川浩道)、「07年度以降」(大和SMBCの白石誠司)、「08年以降」(みずほ証の上野泰也)。
JPモルガン証券の菅野雅明調査部長は「原油価格上昇にもかかわらず、企業の合理化努力でコストアップがかなり吸収されているほか、規制緩和を背景とした電力料金の値下げが発表されるなど、需給ギャップの縮小が物価上昇に直接つながらない状況となっている」と指摘。消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)前年比がプラスになる時期は「後ずれする可能性が高まった」と言う。
モルガン・スタンレー証券の佐藤エコノミストも「情報技術(IT)関連財のミニ在庫調整や企業収益率の悪化で、来年4−6月にかけて景気は浮揚感に乏しい展開が予想される。景気減速が深まれば解除時期はやや後ずれしよう。コアCPIが安定してプラスになるのは、どんなに早くても2006年以降」と見る。さらに、「コアCPIが仮にプラスに転じても、既に緩やかな引き締めに向かっている財政政策との調和が避けて通れない課題として立ちふさがろう」と言う。
ゼロ金利引き上げ時期は前倒しも
BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは「来年の日本経済は今年よりも若干ペースダウンするが、景気後退には陥らない。米国が景気後退となれば影響は大きいが、今年4%台の成長率が来年3%台に減速する程度なら影響は限定的だろう」と指摘。「05年10−12月」とした従来予想を維持している。一方、量的緩和解除後にゼロ%が引き上げられる予想時期は次の通りとなった。
「05年10−12月」(河野、山崎)、『05年10−12月以降←05年半ば』(加藤)、「05年10月以降」(小林)、「06年4−6月」(山川)、「06年4−6月以降」(佐藤)、『06年度上期以降←06年以降』(石井)、「06年10 月」(嶋中)、「06年12月」(菅野)、『07年1−3月←07年4−6月』(松沢)、「07年度以降」(佐野、白石)、『08年度←07年終わり以降』(白川)、「08年4月以降」(上野)。
こちらも全般に後ずれしたが、松沢氏は「当座預金残高目標の引き下げは3カ月程度で可能と見られる」と指摘。予想時期を逆に前倒しした。菅野氏も、福井俊彦総裁が2日の講演でゼロ金利長期化の副作用を強調したことを受け、「日銀は量的緩和解除を慎重に行っても、ゼロ金利解除は意外にすんなり行う可能性がある」と指摘。従来予想は変えてないが、「不透明性が高まった」としている。
記事に関する記者への問い合わせ先:
東京 日高正裕 Masahiro Hidaka mhidaka@bloomberg.net
記事に関するエディターへの問い合わせ先:
谷合 謙三 Kenzo Taniai ktaniai@bloomberg.net
Chris Wellisz cwellisz@bloomberg.net
更新日時 : 2004/09/08 14:05 JST
http://quote.bloomberg.com/apps/news?pid=90003017&sid=axDjW1pRKD1A&refer=jp_japan