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【カイロ=松尾博文】国営サウジ通信によると、サウジアラビアの事実上の元首であるアブドラ皇太子は3日、原油価格の高騰と生産量の増大で財政収支が大幅黒字となることを公式に認めた。具体的な額は明らかにしなかったが、財政黒字の大半を債務返済にあて、410億リヤル(約109億ドル)を開発プロジェクト予算として追加で割り当てたと述べた。
サウジは2004年予算の策定にあたり、原油価格を1バレル20ドル前後、生産量を日量800万バレル前後と想定、80億ドルの赤字予算を組んだ。しかし、原油価格は30ドルを上回る高値が続いたことで歳入が大幅に増え、関係者は過去最高水準の財政黒字に転換したとの見方を強めていた。
サウジの財政黒字についてはアッサーフ財務相が8月に認めているが、元首級が公式に確認したのは初めて。
アブドラ皇太子は「財政黒字は予想外の原油価格上昇によるものだ」と述べたうえで、「黒字は国民の繁栄に寄与するよう使う」と語り、410億リヤルを歳出予算に追加したことを示した。 (15:16)
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20040904AT2M0400304092004.html
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