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UFJグループが大口問題融資先の処理、再生を加速させている。ダイエー、双日、アプラス…。バブル崩壊以降、不良債権の抜本処理を宣言しながらも、その度に新規の発生に見舞われてきた泥沼からの脱却を目指し、UFJの最後の苦闘が続いている。(小雲規生)
UFJは前身の旧三和銀行、旧東海銀行、旧東洋信託銀行だった九〇年代以降、「十三兆円程度は不良債権を処理してきた」(幹部)。平成十二年度決算以降の四年間でみても、不良債権処理損失は合計約五兆二千四百億円にものぼり、四期連続の最終赤字を計上している。
いくら不良債権を処理しても、企業の業績悪化や金融庁検査の厳格化で不良債権が新たに発生する悪循環の結果だが、「とりあえず引当金を積んで、企業が再生するのを待つ従来の姿勢」(幹部)を引きずり続けたUFJ体質も響いた。
この泥沼から抜け出すため、UFJは今年度、「一兆八千億円ある大口不良債権残高を八百億円まで減らす」と宣言した。
UFJが大口融資先の再生を急ぐのは、金融庁が打ち出した来年三月までの不良債権比率半減目標がある。いまUFJの不良債権残高は四兆六千二百億円(六月末)。UFJは現在の不良債権比率10・24%と他行と比べて飛び抜けて高く、これを来年三月までに3%台に下げることを目標にしているが、そのためには、大口融資先を一気に処理するか、再生させるのが早道と判断したのだ。
来年十月までに統合する三菱東京フィナンシャル・グループが「UFJの責任で不良債権残高を減らすことが統合の前提」(首脳)との態度を崩していないこともある。
「大口問題融資先を再建するには、不採算事業を切り離すしかないことは分かっている。あとは実行に移すだけ」
UFJ幹部がこう話すように、先送りは許されない強い姿勢で大口融資先の再建計画策定に臨む意志を示す。
三日、発表されたアプラスの再建計画は、採算が取れていない信用保証事業を切り離す内容で、双日も不採算事業からの撤退などで生じる損失を当初予定の二千五百億円から大幅に積み増す方向で再建計画を検討している。さらに、国際自動車や大京、国際興業、ミサワホームなどでそれぞれ処理・再生策にメドが付き始めた。
ところが、大きな壁が立ちはだかっている。「不良債権問題の象徴」(大手銀首脳)とされるダイエーだ。
主力三行がダイエーの産業再生機構入り決定の期限としていたのは八月末。ところが、高木邦夫ダイエー社長は、「民間でできることをなぜ公的なものに頼らなければいけないのか」と主力三行の産業再生機構活用案を突っぱねる考えを崩さず、八月中の決着は先延ばしになってしまった。
三日、主力三行側の資産査定も受け入れることを合意したため、軟化してきたとの見方も浮上しているが、同日夜、高木社長は記者団に対し、こう言い放った。
「考えは変わらない」−。
不良債権処理をめぐるUFJの長い闘いの最後のヤマ場のダイエー再建問題。どう決着するのか。瀬戸際の攻防を迎えている。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/04kei001.htm