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三井住友、事実上の「買収」提案 株主へ説明責任も
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「UFJ奪取」に向けて三井住友フィナンシャルグループが大勝負に出た。24日、三菱東京フィナンシャル・グループとの経営統合で基本合意しているUFJホールディングスに対して「対等合併」を提案した。UFJの価値を実勢より高く見積もった事実上の「買収提案」だ。UFJの株主を取り込んで、三菱東京との統合にくさびを打つ狙いだが、自らの株主から異論が出る可能性もあり、「両刃(もろは)の剣」ともいえる。
「想定した以上にUFJに有利で驚いた。三井住友の意気込みを感じる」(野崎浩成・日興シティグループ証券マネージングディレクター)
三井住友が打ち出した統合比率は「1対1の株式等価交換」。金融市場関係者の多くが、最近の株価をベースに1対0・7〜0・8程度の比率を予想していただけに、驚きが広がった。
株価や資産規模で劣る側の企業の株主にとっては、統合比率は1対1に近づくほど有利だ。三井住友は、統合後のリストラなどで企業価値が飛躍的に高まると試算。そうした将来価値をUFJの株主に「大サービス」する提案だ。三菱東京との統合にひた走るUFJ経営陣に対しては、事実上の敵対的買収攻勢とも言える。
三井住友はまず、UFJの外国人株主らが経営者に対し、比較対象となる三菱東京との統合比率を早く提示するようプレッシャーをかける展開を期待する。
三菱東京とUFJの株価を比較すると24日終値で1対0・49。「どう統合効果を加味しても、1対1までは出せないはずだ」(三井住友幹部)との読みがある。
破格の提案に対し、UFJ側からは早くも「UFJに一方的に有利な提案で、三井住友の株主に説明がつくのか」(幹部)との声が上がる。三井住友は「統合で企業価値が高まるため、既存株主にとっても不利益にはならない」と説明するが、説得力のある収益向上策の提示が欠かせない。
従来の日本の企業合併では、統合比率は最終局面まで極秘にされるケースがほとんど。交渉が始まる前から統合比率を提示するのは異例中の異例だ。三菱東京とUFJは「挑発には乗らない」(三菱東京幹部)と静観の構えだが、「護送船団の金融行政とは無縁の画期的な動きだ」(石黒一憲・東大法学部教授=国際金融法)と、三井住友側の手続きの透明性を評価する声もある。
今回の提案でも三菱東京とUFJの統合方針が変わらない場合、三井住友がUFJ株式の公開買い付け(TOB)を仕掛ける可能性もささやかれる。しかし、三井住友首脳は24日夜、「今回が最後のカード。TOBは考え方としてはあるが、別の話だ」と語った。
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◆過去の大手銀行合併での統合比率
東京三菱 三菱:東京 = 1:0.8
三井住友 住友:さくら = 1:0.6
みずほ 第一勧業:富士:日本興業 = 1:1:1
UFJ 三和:東海:東洋信託 = 1:0.62:0.46
りそな 大和:あさひ = 1:1 (08/25)