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2004年 08月 24日 火曜日 15:55 JST
[ニューヨーク 23日 ロイター] 原油価格の高騰で、米企業の利益率は、今後数四半期にわたり低下する可能性が高い。顧客はすでに原油高の痛みを感じており、燃料コストの上昇を価格に全面的に転嫁するのが困難なためだ。
一方、ストラテジストやエコノミストは、中国やインドの需要が衰えないことに加えて、イラクにおける戦闘やベネズエラの政治的緊張をめぐり供給不足への懸念が広がっていることを背景に原油価格が1バレル=50ドルを付ける可能性について、株式市場はかなり織り込んでいるとみている。
グローバル・インサイツの企業業績担当チーフ・エコノミスト、ナリマン・ビラベッシュ氏は、「原油価格が50ドルや55ドルに上昇すれば、(業績拡大の)シナリオは変わる」と指摘。さらに、「40ドルから45ドルのレンジで推移すれば、業績拡大が続く可能性がある。そうでなければ、利益率は低下するだろう」と話している。
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物10月限は23日、1バレル=46.54ドルに小幅下落。20日は、この日が取引最終日だった9月限が、過去最高値を更新したものの、50ドルを突破できず、下落して取引を終えた。
米企業の2003年業績は、生産性向上や大胆なコスト削減により、利益が大幅に拡大し、利益率も上昇した。ただ、生産性向上とコスト削減を推進した結果、一部の企業では、原油高を相殺する手段が残り少なくなっている。
約1600億ドルの資産を運用するスタンダード・ライフ・インベストメンツのグローバル・ストラテジー部門の責任者、アンドリュー・ミリガン氏は、「大半の経済モデルによると、10ドルの原油高が続けば、1─3年間にわたりGDP(国内総生産)成長率を0.25─0.5%、企業の利益拡大を2%ポイント押し下げる」と指摘している。
また、MSCグローバル・インベストメントのチーフ・エコノミスト、ビル・チェイニー氏によると、現在は簡単に値上げをできるインフレにはなっていないため、原油への依存が大きい企業については、今後2─3四半期は、原油高が利益を圧迫するという。
化学や運輸、特に航空会社が最大の直撃を受けるほか、個人消費に依存した企業も影響を受ける。
一方、前出のミリガン氏によると、株式市場はすでにこうした影響を織り込んでおり、一段の原油高についても織り込んでいる可能性があるという。
ダウ工業株30種<.DJI>は20日、原油高にもかかわらず前週比2.9%高となり、週間ベースで15カ月ぶりの上昇率を記録した。
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※原文参照番号[nN23205619]
※(原文:Reporting by Reshma Kapadia, editing by Phil Berlowitz; Reuters messaging: reshma.kapadia.reuters.com@reuters.net; +1 646 223-6035)
※(翻訳:ロイター通信日本語サービス編集部 谷口和史 Eメール:kazufumi.taniguchi@reuters.com、ロイターメッセージング:kazufumi.taniguchi.reuters.com@reuters.net 電話:03-3432-8017)
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