現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産36 > 353.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
--------------------------------------------------------------------------------
■政府の短期債務が膨張 利払い負担、急増の懸念
政府の債務残高に占める短期債務の割合が膨張を続け、4分の1に達している。日本銀行の量的緩和政策で調達金利が低く抑えられているため、「使い勝手」はいい。だが景気回復に伴って金利が上昇した場合、短期債務は利払い負担が急増する懸念がある。また短期債務借り換えの繰り返しが国の借金構造の本当の姿を見えにくくしているという指摘もある。
03年度末の国債や借入金などの残高は、703兆1400億円。そのうち短期国債や借入金、政府短期証券など償還や返済までの期間が1年未満の短期債務は177兆円。01年3月に日銀が量的緩和に踏み出した直後の00年度末には121兆2千億円だったが、5割近くも増えた。
特に増加幅が大きいのが、外国為替市場で行う円売り介入資金を手当てするために発行した政府短期証券(FB)。00年度末の47兆6千億円から、03年度末には80%増の86兆1千億円となった。地方交付税特別会計などの短期の借入金も25%増の50兆2千億円と残高が膨らんでいる。
短期債務の調達を実質的に支えているのが日銀の量的緩和だ。超低金利のもとで運用に苦しむ金融機関は、リスクの低い政府の資金調達に積極的に応じている。18日のFB入札の平均落札金利は0・0079%と、長期金利の上昇に伴い6月半ばにつけていた0・01%台から低下傾向が続いている。一方、緩和効果の持続は調達コストを抑えたい発行側の政府にとっても好都合。「低金利で資金調達できたから、あれほど巨額の介入を実施できた」(財務省幹部)との見方さえある。
金利上昇の懸念について、財務省は金利が1%上昇した場合、国債の元利払い費が1・2兆円増加すると試算する。
ただ、これにはFBの元利払いは含まれていない。三菱総合研究所の後藤康雄主任研究員の試算によると3・2兆円まで負担が膨らむ。
景気が本格回復して企業が借り入れを増やし、株式市場にマネーが流れ始めれば、「国に資金が回らなくなり、短期金利が上昇し、長期金利に波及して政府債務全体が拡大する」(後藤氏)という悪循環を招く懸念がある。
http://www.asahi.com/paper/business.html