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8月11日(ブルームバーグ):新生銀行(旧日本長期信用銀行)が、35歳以上の社員を対象に、200人規模で早期退職希望者を募集していることが明らかになった。募集期間は8月末までで、6月から募集を開始した。大手銀行との競争激化など、収益環境が厳しくなっていることなどに対応し、コストを削減するのが狙いとみられる。
同行複数の幹部によると、今回の退職プログラムでは、在籍年数や役職などに応じて支払われる通常の退職金に、給与の3カ月分を上乗せする。個人・法人向けの融資や、投資銀行部門の正社員を対象としている。全社員2380人のうち、約10%が対象になる。
新生銀行は、総資産規模で17倍の三菱東京フィナンシャル・グループなど、大手行がリテールビジネスを拡大しているなかで、厳しい競争にさらされている。大手行の大半では、来年3月末までの3年間で不良債権比率を4%程度に半減する政府目標達成のめどがたち、収益拡大に向けた攻めの体制が整いつつある。
T&Dアセットマネジメントの天野尚一シニアファンドマネジャーは「オーバーバンキングといわれている市場のなかで、貸し出しを伸ばさなければ、収益は伸びないことは明らかだ」と述べた。また、そうした環境のなかで利益を出すには「新生銀はハイリターンの見込める顧客を選別して貸し出しを行うという従来のビジネスモデルを見直すか、コスト削減を断行する必要がある」と指摘する。
貸出金の拡大が課題に
国内に約30の支店網を持つ新生銀行では、6月末の貸出金が3月末から約 7.5%減の2兆8000億円となった。東京三菱銀行では315の支店を持ち、貸出金が同1%程度の減少にとどまる46兆1000億円だった。一方、コスト面では、新生銀行の経費率が57.4%に達し、東京三菱銀の49.6%を大きく上回っている。
野村証券金融研究所の溝渕明アナリストは「投資家は、新生銀の顧客ベースは小さく、不良債権処理にめどをつけ、攻勢を強める大手銀行と競争していけるか懸念している」と指摘。そのうえで「新生銀は安定した収益を稼ぎ出すために貸出金を積み上げていく必要がある」という。
新生銀では「シニア行員を対象にキャリア開発支援の制度を創設し、転職支援を行なっている」(広報室の中川義秀氏)としているが、人数や募集期間など具体的な内容については、コメントを差し控えた。
新生銀の株価は午後2時16分現在、前日比11円(1.8%)高の614円。
記事に関する記者への問い合わせ先:
東京 平野 和 Kazu Hirano khirano1@bloomberg.net
記事に関するエディターへの問い合わせ先:
浅井 秀樹 Hideki Asai hasai@bloomberg.net
Bill Austin billaustin@bloomberg.net
更新日時 : 2004/08/11 14:17 JST
http://quote.bloomberg.com/apps/news?pid=90003009&sid=aSTNyGiEu1sc&refer=jp_home