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ODA白書 成果ばかり強調 批判への“回答”なし 16年度版
町村信孝外相は一日の閣議に、平成十六年度版の政府開発援助(ODA)白書を報告した。今年は、日本がODAを開始して五十周年の節目で、白書はこれまでの成果を特集している。外務省はODAに関する国内外の批判や財政難を受けて、見直しを続けているが、そうした経緯にはあまり触れず、成果が強調されたものになった。
白書によると、日本は五十年間で百八十五カ国・地域に、総額で約二千二百十億ドルのODAを供与しており、「途上国の開発や福祉の向上に大きく貢献しており、被援助国から高く評価され、友好関係の強化に役立っている」とした。
白書は昨年改定されたODA大綱が示す「国益重視」方針に基づく援助の必要性を指摘。援助の有効性や効率性を高めることや関係省庁の連携をさらに深めるべきだとしたうえで、(1)支援国別の実施戦略の構築(2)支援対象の国や分野の選別(3)非政府組織(NGO)との連携に努めることが重要だ−などと指摘した。
ただ、ODAをめぐってはNGOなどから「被援助国の環境破壊につながっている」「軍事転用されている可能性がある」といった問題点が指摘されてきた。ODAが実際に被援助国の役に立っているのかという透明性が十分に確保されていないことが原因だが、今回の白書では詳細な言及がほとんどなかった。
特に見直しにつながった中国向けODA供与では「中国政府首脳がさまざまな機会において謝意を表明していることなど、このような例には枚挙にいとまがありません」「中国の軍事支出の動向などを背景にした国内の厳しい意見をふまえ、対中ODA政策を大幅に見直しつつある」と繰り返すにとどまった。
こうした白書に外務省は「五十周年ということで成果に焦点をあてたため。改めて振り返れば、ODAは成功だった。その成功をアピールするほうがいいと判断した」と説明している。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/02pol003.htm