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10月1日(ブルームバーグ):日本銀行は1日、9月中に実施した企業短期経済観測調査(短観)の結果を発表した。大企業・製造業の業況判断指数(DI)はプラス26と6期連続で改善し、91年5月のプラス33以来の高水準となった。ただ改善幅は4ポイントと前回の10ポイントから縮小。先行き12月もプラス21 と悪化しており、景況感改善とともに、先行きに対する慎重な見方も確認する内容となった。
企業経営者の景況感改善は、収益増加の継続が背景。一方で、輸出の減速や、原油高、一部ハイテク部門での調整に加え、アテネ五輪・猛暑の効果はく落などから、改善は小幅にとどまった。
事前のブルームバーグ調査では大企業製造業DIはプラス23が見込まれていたため、予想は若干上回った。メリルリンチ証券の会田卓司シニアエコノミストは、「悪化のリスクが懸念されるなか、上昇した鉱工業生産に続き、改善が確認されたことは、マーケットの安心材料になるだろう」とコメントした。
同日の東京株式相場は短観を好感して上昇。日経平均株価の午前終値は、前日比143円92銭(1.3%)高の1万967円49銭、TOPIXは11.13ポイント(1%)高の1113.24。
閣僚からも短観を歓迎するコメントが相次いだ。竹中経財・郵政民営化相は閣議後会見で、「景気はしっかりと堅調に回復している。特に企業部門の回復が続いていることを裏付けている」との認識を示し、細田博之官房長官も「経済回復が着実に進んでいると思う」と述べた。一方で、ともに緩やかなデフレの基調は変わっていないとの認識を示した。
非製造業、中小企業:台風来襲の影響も
改善に遅れがみられていた非製造業、中小企業の業況判断DIも改善し、改善が徐々に広がっていることも確認された。ただ改善幅が小幅だったことに加え、猛暑効果が期待された小売業のDIが悪化するなど、消費関連での伸び悩みも目立った。
BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは、非製造業の回復ペースが予想より緩慢だったのは、度重なる台風の日本列島への到来で小売業の業況が悪化した影響が大きい、とみる。また、猛暑による外出手控えも要因のひとつとみられる。
大企業・非製造業のDIはプラス11と、前回調査時から2ポイント改善。中小企業も製造業がプラス5と前回から3ポイント改善した。非製造業が1ポイント改善しマイナス17となった。
非製造業で改善が目立ったのは、大企業が不動産、電気・ガスなど、中小企業では情報サービス、対個人サービスだった。小売業の業況は大、中堅、中小のいずれの企業規模でも悪化した。
先行き−原油高などに懸念
先行きの業況判断は、大企業・製造業以外に大企業・非製造業、中堅・製造業、中小・製造業で悪化した。バークレイズ・キャピタル証券の山崎衛チーフエコノミストは、原油価格上昇、ハイテク部門の調整、米国、中国経済の先行き懸念が背景にあると指摘。これらの要因次第で12月のDIが企業の予想以上になるかどうかが決まるとしている。
山崎氏は、「来年にかけて景気拡大が持続するとみるが、12月にかけては景気拡大ペースが鈍化しDIの改善ペースも鈍る」と予想する。
設備投資:上方修正
設備投資は、04年度計画が全体的に前回調査時から上方修正された。特に中小企業・製造業は前回調査時(前年度比0.9%減)から大きく上方修正され、前年度比10.2%増となった。
大企業・製造業は同20.7%増と89年9月調査で同20.7%増加して以来の大幅な伸びを記録した。
大企業製造業の04年度の想定為替レートは、1ドル=106.54円(前回6月調査:106.21円)。上期が1ドル=106.98円(同:106.36円)、下期が1ドル=106.12円(同:106.07円)だった。
業況判断指数は、業況が「良い」と答えた企業から「悪い」と答えた企業を差し引いた割合を示す。
記事に関する記者への問い合わせ先:
東京 青柳仁美 Hitomi Aoyagi haoyagi@bloomberg.net
記事に関するエディターへの問い合わせ先:
沖本健四郎 Kenshiro Okimoto kokimoto@bloomberg.net
谷合謙三 Kenzo Taniai ktaniai@bloomberg.net
Chris Wellisz cwellisz@bloomberg.net
更新日時 : 2004/10/01 12:22 JST
http://quote.bloomberg.com/apps/news?pid=90003017&sid=aEN_67ZqqOZo&refer=jp_news_index