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(回答先: 初歩的質問 投稿者 baka 日時 2004 年 9 月 12 日 09:12:25)
bakaさん、どうもです。
質問1. 日本企業が1000億ドルを手に入れると、日本企業だけでなく、政府が1000億ドルも手に入れるメカニズムは何でしょうか?
A1:政府そのものではなく、中央銀行を含む政府当局と考えてください。
日本企業はドル建てで輸出代金を受け取ると基盤通貨である円に転換します。輸入代金や対外投資などでドルを必要としているひとが保有している円との交換を超えるドルは、中央銀行が発行する日銀券と交換されることになります。
資本収支までを含む国際収支の黒字だけ日本円の発行高が増加し、その代わりに政府当局が保有するドルが増加することになります。
現行の国際通貨制度では、日本の国際収支黒字は「企業が手に入れる日本円」と「政府当局が手に入れるドル」を生み、最終的には、「企業が手に入れる日本円」と「政府当局が手に入れる米国財務省証券」と「米国政府が手に入れるドル」というかたちになると考えることができます。
戦前のような国際金本位制であれば、「企業が手に入れる日本円」と「政府当局が手に入れる金」になっていたので、日本は通貨供給が増加し、米国は通貨供給が減少する結末になり“貿易の抑制”(米国の輸入抑制)につながりました。
金が1000億円分増加すれば、ベースマネーを2500億円まで増加できたので、輸出で稼いだ企業+1500億円の通過供給の拡大が可能でした。
米国が日本から借り入れることも、その利払いや元本返済を“正貨”(金)で行わなければならないので抑制されたはずです。
戦後世界とりわけ80年代以降の世界経済は、ドル為替本位制の“ダラダラ制度”を支えにした米国の輸入拡大=「世界の需要者」に牽引されてきたわけです。
質問2. 「米国政府当局は、債務証書を渡す代わりに1億ドルの現金を手に入れ」の「1億ドル」は「1000億ドル」の誤りでしょうか?
A2:「1億ドル」は「1000億ドル」の誤り(誤記)です。申し訳ありませんでした。