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(回答先: (あっしらさんへご質問) 郵政民営化+国債+米国債 投稿者 やみ 日時 2004 年 9 月 01 日 23:42:38)
やみさん、初めまして。
>国債に化けている一般市民の貯金を日銀に移して、スーパー安心10年貯金とかいう名
>前で安心させておく。でも、その実、米国債(10 year Treasury Note等)に化け
>ちゃっている、という構図になる可能性は考えられますか?
転載していただいた内容は、田中直毅さんの郵政民営化問題についての講演の書き起こしのようですね。
疑念の箇所は、「日本国国債の保有者が静かに棚を変えるときには、この外為会計も少し使わざるを得ないのかもしれないというふうに思っています。即ち政府短期証券がここまで拡大しているのを防止する、圧縮するというテーマと、それから日本銀行が郵貯・簡保の棚から国債を市場を経由しないかたちで契約を通じて、市場価格をreferしながら市場価格に「マーク・トゥ・ザ・マーケット」というかたちで値段を合わせながら移行させていく、という撤収作戦が郵貯・簡保の民営化のときには私は真剣に考えられる必要があるというふうに思っています」の部分だと受け止めました。
田中氏が詳細の説明をしていないので、外為会計用の円資金調達手段である政府短期証券の圧縮と郵政保有国債の日銀への移行を連結させている意図はよくわかりません。
素直に解釈すると、政府が保有する米国債をちびちびとゆっくり売却して円に転換することで政府短期証券を償還し、日銀は返済してもらったお金で郵政から国債を買うという方式になります。
日本政府の米国債売却を米国政府が認めるのか?という政治問題は別にして、米国債の大量売却は、日本国債の大量売却と同じように、米国経済をおかしくして日本経済もそのあおりを受けることになります。
そして、それを収拾するために、日本政府が売却分に加えて大量の新規ファイナンスをしなければならなくなります(笑)
ついでに...
郵政公社が保有している国債が払い戻しに対応するために現金化されるときは、日銀が購入するかたちになるはずです。(一昨年から昨年にかけての大量満期ではそうしたはずです)
郵貯や簡保に関して大きな問題は、国債になっている分ではなく、財政投融資に回っている分です。
民営化で政府保証を外すといっても、郵貯や簡保の資金は国債か財政投融資に使われているわけですから、債務者である政府は逃げられません(笑)
国債に関しては、国債の引き受け原資が枯渇していることが問題です。
個人向け国債を売り出しているように、金融機関の資金では増加する国債残高を賄い切れなくなっています。(だから、日銀が100兆円も国債を保有しています)
政府の本音としては、国債引き受けマシンとして郵政をさらに活用したいはずです。
このことからも、郵貯や簡保の資金が米国債の購入に回ることは考えにくい(笑)と思っています。
あるとしたら、日本国債は日銀に引き受けてもらい、政府保証が外れた郵貯や簡保の資金で米国債を引き受けてもらうという歪んだかたちです。
(5年ほど前に郵貯や簡保の資金でアルゼンチン国債を購入していたらどうなったのか...まともな政府ならそのような破廉恥な政策を認めるはずはありません(よね))