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(回答先: 四川でも10万人暴動(「建国以来最も深刻な農民暴動」)【東京新聞】 投稿者 バルタン星人 日時 2004 年 11 月 09 日 16:35:43)
参照スレ
http://www.asyura2.com/0406/bd37/msg/579.html
よくも悪くも発生源 ponponさん
>バルタン星人さんが引用された映画の台詞「お前を生かしておくと沢山の血が流れる、
>でもお前を殺すともっと沢山の血が流れる」の通り、いくら恐怖政治であっても統一
>されているほうが分裂して内戦となるよりも被害が少ないということでしょうね。
>この感覚は現在の共産党政権でも秦代と変わってはいないようですね。
ここで書いた映画「HERO」の話には実は続きがあります。(戦争板に既出で、二番煎じならぬ「二番だし」なのですが)
「お前を生かしておくと沢山の血が流れる、でもお前を殺すともっと沢山の血が流れる」と刺客(ジェット・リー)に言われた秦の始皇帝はいたく感激します。「重臣どもさえ朕を暴君と呼んでおる。朕の胸中を理解していたのが刺客とは」といって命を狙ったことを許し放免しようとします。(ここで終われば日本的はウエットな世界「水戸黄門」です)
ところが警護の数千の兵士が皇帝に公然と異を唱えるわけです。「刺客を殺せと『法』を定めたのは皇帝ではないか、皇帝自ら法を破るとは如何に!」と叫んで矛で地を撃ち盾を鳴らして抗議します。それを見届けた刺客は静かに去っていくわけです、殺されに。
思わず唸ってしまいました。「チャン・イーモウ(監督)はタダ者ではない」って。
つまり「お前を生かしておくのは皇帝自ら作ったものであろうが、どんな悪法であろうが、皇帝自らがそれに従うからだ」ということです。いわば権力の正統性(宮台慎司でいえば正当性ではなく正統性ということです)に関わる話で、法治主義というのは理念だ、きれい事だといっても、そのきれい事を捨ててしまったらどんな暴君でも「裸の王様」に過ぎない。
始皇帝が刺客を放免して映画を終わらせれば胡錦濤が泣いて喜ぶ翼賛映画なんですが、最後に水をぶっ掛けたわけです、チャン・イーモウは。
これは今の中国もそうだし、『帝国』の皇帝としてのアメリカにも言える話ではないかと思います。アメリカの一極支配どころか世界秩序の崩壊ですよね、明らかに。国連を通じての合意=正統性の調達など不要、自ら守るべき法などない、と言っているわけですから。