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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu82.htm
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ブッシュ再選と『核戦争を待望する人々』
“福音派キリスト教徒”の狂気じみた実態
2004年11月7日 日曜日
◆核戦争を待望する人々 SWANの 「Trust me!」
http://trust-me-swan.cocolog-nifty.com/swan/2004/11/post.html
『核戦争を待望する人々』という本が面白い。
十数年前に朝日選書から発売されていた海外ノンフィクションの翻訳版です。
タイトルだけだとなんじゃ?となってしまうが、極めて真面目で寒気のする内容の本なのです。
副題が〜聖書根本主義派潜入記〜となっていますので、ピンッと来た方も多いのでは?
簡単に言えば、現在のアメリカ社会で大きな勢力を誇り、政治や経済に絶大な影響力を持つ“福音派キリスト教徒”の狂気じみた実態を暴いたドキュメントなんです。
聖書の説くこの世の終末(ハルマゲドン)、キリストの再臨は、核戦争でしか可能にならない―とする右翼キリスト教派・聖書根本主義派は、現代アメリカの大衆はもとより政界にも少なからぬ影響力を持っている。
恐るべきハルマゲドン幻想に踊り、その舞台となるイスラエル支援に熱中する人びとの生態をビビッドに描く。(朝日選書より)
どのくらい福音派キリスト教徒が異常な信仰をもっているかというと、
@世界は神が作った。聖書に記されている範囲が世界の歴史の全てである。したがって宇宙全体は誕生してから数千年、古く見積もっても1万年くらいである。恐竜やマンモスの化石は「神様があらかじめ作ってワザと地中に埋めておいた」
A基本的に地動説は否定。地球は本当は平面で天球が空を回転している。ガリレオやコペルニクスは大嘘つき。スペースシャトルや人工衛星からの映像での地球は丸いが、それは「神様がそういう風に見えるように配慮されている」
Bこれも当然だが進化論は否定。ダーウィンは背信者。人間は神に似せて作られたのであり、全ての生物は現在の形をもって完成形として出現した。「キリスト教徒が下等な有色人種の仲間のサルから生まれたなんて嘘だ」
上記の内容は一般的にも知られている福音派キリスト教一派の教義だが、この他にも愉快な?聖書の解釈がたくさんある。
たとえば生殖をともなわないセックスは神の教えに反するそうである。
アフリカではエイズによって存亡の危機に立たされていて、シャレにならないくらい深刻な状況だし、アメリカ国内でもエイズは依然大きな問題には変わりないはずだ。
しかし、福音派キリスト教ではセックスでコンドームを使用することは異端行為なのだそうだ。
エイズに2次感染した子供をバンバン産んで、膨大な医療費と社会保障費によって国家財政を破綻させるのが目的なのかと疑いたくなる。
それとも、エイズのような難病は“根治の困難な病”である必要があるのかも。
巨額献金している製薬会社のために。
『核戦争を待望する人々』では右派キリスト教徒がなんで異教徒であるはずのユダヤ人(イスラエル)を支持するのかが一撃のもとに解き明かされている。
ユダヤ系資本がどうのとか、中東の石油支配がどうのとか難しい理屈ではないらしいんですよ。
答えは簡単、神の御意志
聖書の教えによると、この世の終わりにはキリストを信ずる軍勢と異教徒の軍勢がメギドの地で最終戦争をすることになっている。
これがいわゆる「ハルマゲドン」
戦火は世界中を巻き込み人類は絶滅に瀕するが、聖書を信ずる者は神の救いにより天国に引き上げられ、異教徒は救われること無く戦火で焼かれ死に地獄へと転落する。
これがいわゆる「最後の審判」
この世界最終戦争がおこるには重要な条件がある。
それはユダヤ人国家の存在。
聖書の記述では、国を失い世界に散ったユダヤ人が再び約束の地に結集し、自らの国家を成立させた時がこの世の終わりを告げる予兆とされている。
キリスト教原理主義者からするとイスラエル国家の樹立はまさに聖書の導きどおりなのである。
これでお分かりかと思うがアメリカの右派キリスト教徒は何もユダヤ人にシンパシーを持っているのではない。
何世紀にもわたる流浪の生活を強いられたユダヤ人に同情しているのではない。
いやらしいまでに露骨にアメリカがイスラエルを支持するのは、約束された戦争が開戦されるために必要不可欠な舞台を失いたくないだけなのだ。
聖書の教えのためならパレスチナ人がどのぐらい死のうがお構いなし。
自分達の信奉する教義を強大な武力や膨大な財力を投資して実現させようというのは既に「カルト」といっても過言ではない。
最終目的が核戦争というのも常軌を逸している。
『核戦争を待望する人々』でも明かされているように、キリスト教右派が凄まじく極端な信仰を持っていようと、アメリカ国内に膨大な信者を抱えていようと、異常な願望を実現する可能性が無いのであれば何の脅威でもない。
しかし聖書根本主義派は大きなパワーを持ってしまった。
キリスト教右派の支持を取り込み、自らも狂信的なプロテスタントであるレーガンが大統領に就任。
政権の中枢を聖書根本主義派で固め、政策の根幹となる価値観にハルマゲドンの到来を目標としたのだ。
政教分離、信教の自由とはいいながらも着実に宗教的価値観の保守への一極化を突き進む“宗教国家アメリカ”
十数年前に出版された本ですが、恐ろしいほど現在のアメリカ国内の状況に似ているでしょ?
ブッシュとレーガンが入れ替わっただけなんだから。
現在は絶版らしくて入手できないみたいです。
だけど、再販したらすごく受けると思うんですけどね。
朝日新聞社さん検討してみてはいかが?
『核戦争を待望する人々』の著者は体当たり突入ドキュメントが得意らしくて、キリスト教原理主義者の実態を肌で感じる為に、実際にある教団に入信し信者の振りまでしているから最高。
おまけに聖地エルサレム巡礼ツアーへも教団の皆さんと一緒に参加。
その中での信者と著者の会話が興味深い。
たしかこんな会話
↓↓↓
著者
“本当に最終戦争が開始されたら大変ですね。”
信者
“ええ、とても恐ろしい事でしょう。だけど私は何の恐怖も感じません”
著者
“戦争はきっと核戦争ですよ。誰も生き残れませんよ。”
信者
“大丈夫ですよ!どこにいても核戦争が始まったとたんに神様が天に持ち上げてくれますから。”
ウーン、信教の自由は保障されるべきなんだけど・・・
世界最大の軍事力を保有し、その軍隊の最高司令官たる大統領が中世暗黒時代さながらの宗教的価値観を重要視しているのは問題だ。
街をあるけば日本にだって、ちょっと精神が飛んじゃっているとしか思えない宗教家の皆さんや団体様に出会える。
しかし、彼らがどんなに狂信的だったとしても、そのほとんどは弱小教団である。
異常な願望を実現するだけの政治力や権力は持ち合わせてはいない。
かつてのオウムにしても世界戦争を起こすだけの勢力には成り得ただろうか?
アメリカの恐ろしい現実は、神の意志の名の下にハードロックやポルノ、リベラル派や平和運動家に対する中世の宗教裁判さながらの弾圧と嫌がらせが本当に行われていることであり、世界最終戦争を起こしたいと願ってやまない宗教勢力の支持を受けているブッシュが大統領職に就いていることなのだ。
ブッシュは現在「テロとの戦争」との名目で確実に戦線を地球全体に拡大している。
世界戦争実現までもう4年がんばるのかブッシュ?
(私のコメント)
時事関係のコラムを読んでいると、宗教関係のことは意図的に避けている人が多い。政治や経済が宗教とはあまり関係がないと思っているからだろうか。しかしイラク戦争はアメリカとイラクの戦争ではなく、キリスト教とイスラム教の戦争と見るべきだ。だからこそイスラムの過激派がイラクに集まってきてゲリラ戦争を仕掛けている。
アメリカのブッシュ政権基盤はキリスト教福音派の支持によるものであり、彼らは宗教団体だから批判されればされるほど団結力が強くなるばかりだ。民主党勢力はこのような宗教団体に対して正面から批判しても、彼らの団結心を弱めることは出来ないだろう。
彼らは倫理観が強く道徳を重んずる。だから彼らを煽動しているテレビ伝道師のスキャンダルを暴露して、彼らの倫理観に訴えることだ。テレビ伝道師は聖書から作り上げた妄想でアメリカ国民を騙し続けている。彼らの考えている事は驚くほど単純であり、聖書に書かれたことは神の預言として捉えており、テレビ伝道師たちはそれを手にとってキリストの再臨を信じ込ましている。
しかしキリスト教牧師の富井氏のサイトを何度も紹介させていただいているが、聖書のいわゆるハルマゲドンの話はあちこちの聖書をつぎはぎしながら勝手に作った作り話であり、聖書の正しい解釈によるものではない。福音派はその作り話を現実の物語としようと、アメリカ軍をイラクへ侵攻させた。だから舞台は整ったわけでハルマゲドンは神に選ばれたブッシュ大統領の下で実行されるかもしれない。
ところがアメリカのキリスト教の実態を日本のマスコミはほとんど報じない。NHKや民放の一部で僅かに特集したが触れているのはうわべだけだ。以前の日記でも「レフトビハインド」などを紹介しましたが、日本では小説も映画もほとんど紹介されていない。だから現代のアメリカ人を理解できない。わたしのカンでは9・11は福音派が絡んでいると思う。あまりにもその場景が似ているのだ。
◆相似形の「陰謀史観」 阿部 重夫(『選択』編集長)
http://be.asahi.com/20020928/W12/0042.html
ご存じだろうか。全米で4000万部以上も売れた『レフト・ビハインド』。ヨハネ黙示録やコリント前書を下敷きにした宗教SFシリーズで、ウォルマートなどで山積みのトンデモ本(日本でも邦訳は瞑想(めいそう)本コーナー)だから、刊行から7年間、ずっと日陰の花だった。
確かに荒唐無稽(こうとうむけい)な筋立てと言える。「真のクリスチャン」数百万人が一度に神隠しにあい、残された不信の民にサタンが襲いかかって、キリストが再臨する日まで阿鼻叫喚(あびきょうかん)が続く。上空で乗客が忽然(こつぜん)と消えて、全旅客機が強制着陸を命じられる巻頭の場面は、同時テロの悪夢を彷彿(ほうふつ)とさせる。現実を予言したような不思議な暗合から、「9・11」以降に大ブレークしたらしい。
黙示録とホラー映画の合成イメージが、これでもかこれでもかと現れる。
雲霞(うんか)のごときイナゴの群れは金属の翅(はね)を持つ人面虫で、皮下にチップを埋めこんだサタンの使徒が人を狩る。欧州から飛来した美男の「反キリスト」は、9カ国語を操って国連事務総長に就き、イスラエルと和を結び、イラクに国連を置いて世界軍縮を断行、地球統一通貨を設けてドルを葬り去る。
これがすべて陰謀だというから、「X−ファイル」より始末が悪い。敵は、地球外生命体でなく、グローバリズムの陰謀なのだ。「反国連」「反欧州」「反単一通貨」「反中東和平」の隠し絵は、さながらキリスト教原理主義の洗脳装置にも見えた。
(私のコメント)
日本でもオーム真理教などハルマゲドンなどを説いて話題になりましたが、このような気の狂った宗教団体はどこの国でもありますが、どこも小さな団体に過ぎない。ところがアメリカは大統領を選ぶほどの勢力をもってしまった。ブッシュ大統領に入れられた票の数は約6000万票ですが、ちょうど福音派の信者の数と一致する。アメリカの赤い地区はだんだんと広がり、やがては全アメリカを真っ赤にすることだろう。
アメリカがどんどん赤くなっていく