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9.11がアメリカの没落の始まりと想ったのは、間違でなかったようだ。それを裏打ちしてくれたのが、ブッシュの再選だ。「テロ戦争」に縋らなければならない多くのアメリカ市民がいることを判らせてくれたのが、ブシュの再選だ。
多数のアメリカ市民にとって、なんの利益も齎さない「テロ戦争」だが、それを支持したのは、幻想の中にしか自由を見出せなくなった、今日のアメリカ社会の所為ではないだろうか。幻想の中には、未だ見ぬ天国さえあるのだから。
戦時の現職大統領は強いと言われて来たが、今のイラクでの戦争は、強国アメリカが過去に相手にして来たものとは全く異なる。よくベトナム戦争を引き合いに出すが、敵対するものの状況は全く違う。北ベトナム、ソ連と思想的にも敵対すべき大義がアメリカ市民の間に、間借りにもあったのがベトナム戦争だ。
しかし、イラク戦争ではそのような思想は見えない(民主主義がそれに当たるというなら、サウジや湾岸諸国との関係に当て嵌まらないものを持ち出すのは欺瞞だ)。宗教戦争かといえば、そうとも言い切れない。結局、見えるのはアメリカの商人(あきんど)の貪欲さだけだ。
となれば、アメリカ市民から吸い上げた巨額の税金を連邦政府が、一旦、イラクやアフガニスタンにぶち込み、それをアメリカの商人(あきんど)が拾い歩く。こんな構図だろう。そこにプラス・アルファなるものを連邦政府は見出す積もりだろうが、事はそう簡単にいっていない。
この構図がなぜアメリカ市民の多数の目に映らないのか、そこが問題だ。彼等に見えない原因はスーパーパワー国家の市民としての自惚れに酔うことで、現実の憂さから逃れようとしているからではないか、とも想う。
もう少し詳しく言えば、貧富の差が一段と激しさを増した今日のアメリカ社会の中で、否応なく押しつけられる劣等感に甘んじざるを得ない己の姿を直視したくないと言うのが、多数のアメリカ市民のホンネではないだろうか。
そんな現実の憂さから逃れられるものとして、ブシュが差し出した「テロ戦争」は格好の逃避場所となったように見える。これも言替えれば、多数のアメリカ市民が己の没落に恐怖している、ということではないだろうか。
アメリカ政府としても、これほどの「小者」に手を焼く、いや翻弄されるとは想いも拠らなかったことだろう。だが、現実はマンモスがハリネズミの攻撃に遭って、のたうち廻っているのだ。反米勢力というハリネズミが用意する資金の、何千倍、いや何万倍もの資金を投じなければならないアメリカというマンモスは、経済的にも自壊の方向へ向うだろう。
地球上から、何ゆえにマンモスが姿を消したのか知らないが、直接的原因は生存環境に適合しなかったからだろう。その生存環境は気候などの地球的変化によるものか、或は己自身の巨体化する肉体を維持する為に食物を食いつぶしたのかの、色々な想像は湧く。
アメリカというマンモスは、地球的(国際的)に見れば、その貪欲さは他の諸国の生存をも脅かす。当然それを嫌う国際社会からは孤立し、その巨体から繰り出す腕力を維持する力(財政)は衰退するだろう。
マンモスは絶滅した。それは己の所為ではないだろうか。なぜならば、他の多くの生物は生き残ったのであるから。人類の歴史は植民地争奪に血眼になった時代から、すべての植民地を地球上から消してしまった。これが人類の向う方向を明示しているのだ。