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(回答先: Re: 『惑星ソラリス』 投稿者 ジャック・どんどん 日時 2004 年 10 月 25 日 22:49:56)
ジャック・どんどんさん どうもです。
>バルタン星人さんなら、「ソラリス」ネタ、絶対に食いついてくれそうな気がしてました。
パックリ食いついてしまいました。私もテレビ放映の「惑星ソラリス」は見ましたが、ただでさえ長尺で全部見てもサッパリ判らない映画がCM入りで2時間枠にぶつ切りされたら、ほとんど「不条理劇」ですね。
また「わらしべ長者レス」になってしまいますが、最近中公文庫で石原莞爾の『最終戦争論』
や『戦争史大観』、さらにはボー・グェン・ザップの『人民の戦争・人民の軍隊』まで復刻されています。石原は近代戦=総力戦体制の極致としての最終戦争を構想するのですが以下の様に書いています。
この怜悧なリアリズムの内にある狂気には絶句せざるを得ません。
石原莞爾 『最終戦争論』
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−略−
一番遠い太平洋を挟んで空軍による決戦の行なわれる時が、人類最後の一大決勝戦の時であります。即ち無着陸で世界をぐるぐる廻れるような飛行機ができる時代であります。それから破壊の兵器も今度の欧州大戦で使っているようなものでは、まだ問題になりません。もっと徹底的な、一発あたると何万人もがペチャンコにやられるところの、私どもには想像もされないような大威 力のものができねばなりません。
飛行機は無着陸で世界をグルグル廻る。しかも破壊兵器は最も新鋭なもの、例えば今日戦争になって次の朝、夜が明けて見ると敵国の首府や主要都市は徹底的に破壊されている。その代り大阪も、東京も、北京も、上海も、廃墟になっておりましょう。すべてが吹き飛んでしまう……。それぐらいの破壊力のものであろうと思います。そうなると戦争は短期間に終る。それ精神総動員だ、総力戦だなどと騒いでいる間は最終戦争は来ない。そんななまぬるいのは持久戦争時代のことで、決戦戦争では問題にならない。この次の決戦戦争では降ると見て笠取るひまもなくやっつけてしまうのです。このような決戦兵器を創造して、この惨状にどこまでも堪え得る者が最後の優者であります。
即ち敵に最大の損害を与え、自分の損害に堪え忍ぶことであります。この見地からすると、次の決戦戦争では敵を撃つものは少数の優れた軍隊でありますが、我慢しなければならないものは全国民となるのです。今日の欧州大戦でも空軍による決戦戦争の自信力がありませんから、無防禦の都市は爆撃しない。軍事施設を爆撃したとか言っておりますけれども、いよいよ真の決戦戦争の場合には、忠君愛国の精神で死を決心している軍隊などは有利な目標でありません。最も弱い人々、最も大事な国家の施設が攻撃目標となります。工業都市や政治の中心を徹底的にやるのです。でありますから老若男女、 山川草木、豚も鶏も同じにやられるのです。かくて空軍による真に徹底した殲滅戦争となります。国民はこの惨状に堪え得る鉄石の意志を鍛錬しなければなりません。
--つづく