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「アルカイダ冤罪」事件:「新聞は私を商売に使った」
http://henkyonews.cocolog-nifty.com/articles/2004/10/post_1.html
18日、「人権と報道・連絡会」(人報連)の定例会が中央大学駿河台記念館(東京)で開かれ、アルカイダと関係があるかのように捜査・報道され、被害を受けたバングラデシュ人携帯電話販売会社社長、イスラム・モハメド・ヒムさんがゲストとして招かれた。ヒムさんは流ちょうな日本語で、捜査・報道被害を切々と訴えた。
事実関係と報道については「メディアの辺境地帯」にも書いたが、実際の被害は、逮捕・報道によって電話や宅配便、クレジットカードが使えなくなるなどして事業を台無しにされたというだけでなく、家族を守れないという思いから募る精神的被害も深刻だった。ヒムさんは「子供のために、家族にために、頑張らなければならない」と話しつつ、「家族と遊んでいるときに、何も考えられなくなることがある」と訴えた。
日本のマスコミに対しては、「新聞は私を商売に使った」「新聞は本当のことを書くのではないのですか」「私が釈放されたとき、なぜ私のことを書かなかったのですか」などと痛烈に批判した。
日本の印象については、逮捕されるまでは随分よい印象を持っていたようで、特に治安のよさをほめていた。しかしいまや「自分の国の人権も守れないのに、なぜ(拉致問題で)外国へ行って人権を守るのか」と疑問を呈している。
アルカイダとされるフランス人との関係だが、30分位しか話したことがなく、名刺を渡し、電話のプリペイドカードの取引をしただけという。
ヒムさんの報告を受けて、世話人の浅野健一氏(同志社大学教授)は「アルカイダ関連との警察からの公式発表はないので、提訴すれば、マスコミは説明が難しいだろう」と話した。
世話人の山口正紀氏(ジャーナリスト)が「謝ってきたメディアはあるか」とたずねたところ、ヒムさんはインターネット・メディア(日刊ベリタ)だけだったと答えた。