現在地 HOME > 掲示板 > Ψ空耳の丘Ψ37 > 421.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
年間150億ドル(1兆6千億円)を売り上げる米のアダルト業界が、大統領選で民主党候補のケリー上院議員への支持を鮮明にしている。原理主義的な宗教右派を支持基盤とする共和党のブッシュ政権が、わいせつ表現への締め付けを強めているためだ。テロ防止を目的に捜査当局に強権を与えた「愛国法」が拡大運用され、矛先が業界に向いて客のプライバシーが暴かれるのではないか、との懸念も強い。
テキサスの州都オースティンにあるストリップ劇場が今月3日、有権者登録証を示せば入場無料というサービスをした。日本と違って米国では、居住地で有権者登録をしないと投票できない。同州の登録は4日で締め切られた。サービスは、土壇場での登録とケリー氏への投票をアピールするのが狙いだった。
ニューヨーク・タイムズ紙などによれば、5月以降、全米に約4千あるストリップ劇場の約800が有権者登録を促進する活動に加わった。劇場に来た客に働きかけ、その場で登録用紙に記入してもらった。踊り子が客席を回って登録を呼びかけた劇場もあった。
全米のストリップ劇場経営者でつくる「クラブ経営者協会」(本部・フロリダ)は、ラスベガスであったアダルト業界関係者の捜査で、連邦捜査局(FBI)が27万人の個人情報を押収した例をあげ、愛国法の運用への懸念を訴えている。マイケル・オセロ協会長は「ブッシュ再選は業界に大ダメージになる。生き残るためには落とすしかない」と言う。
アダルト映画界でも、俳優ら有志が「ポルノ・フォー・ケリー(ケリーを支持するポルノ)」と題したDVDを作ってインターネットで販売している。ブッシュ大統領やラムズフェルド国防長官を思わせる人物が登場するアダルト映画で、売上金はケリー陣営に寄付されるという。
米では今年、わいせつな放送をしたラジオ局や、フットボールのハーフタイムショーで女性歌手の胸が露出した場面を放映したテレビ局に、史上最高額の罰金が科せられた。共和党が多数を占める連邦下院で、わいせつ放送への罰金を現行の10倍にする法案が通過するなど、締め付けの動きが強まっている。
愛国法を主管する司法省のアシュクロフト長官が宗教右派で、同省大ホールにある半裸の「正義の女神像」に覆いをかけるなど原理主義的な言動が絶えないことも、アダルト業界の危機感に拍車をかけている。
◇
《愛国法》米同時多発テロ直後の01年10月に米国で成立した法律で、正式名称は「反テロリズム愛国法」。当局は、テロへの関与を疑われる外国人を通常の司法手続きなしに拘束できるほか、携帯電話や電子メールの盗聴・傍受に関する権利も大幅に認めるなど、捜査当局の権限を拡大した。 (10/10 12:38)
http://www.asahi.com/international/update/1010/001.html