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戦後、十数年経っていたと想うが、我が家で戦時国債を見た。それを親になんなのか訊いたような記憶ある。内容は覚えていない。金額が五百円であったのは憶えている。私の生まれる前の頃、田舎の安サラリーマンであった親父が購入したのは間違いない。その五百円という金額は、親父の当時の月給の何ヶ月分かにあたるだろう。しかし、それが残っていたということは国家が国債を売り付け、そのまま惚けてしまったと言う事実は残る。これは一種の国家詐欺だ(ここでは敗戦事情を無視する)。
今、また同じような事を国家はしようとしている。厚生年金を積み立てておけば、老後にはそれに利息をつけたものを返すといって、厚生年金というものを徴収した。ところが、いつのまにか賦課型の年金と言う制度に替えてしまった。
となれば、積み立てていた厚生年金を使って(貰って)ない者には返すのが筋である。もし、返さずに取ったままであるなら、国家が戦時国債と同様に詐欺を働いたことになる。
この不況下、厚生年金の積みたて金を払いこみ者に返せば、経済苦から逃れられる庶民はかなりな数に昇るだろう。これは庶民に対する大金融緩和だ。しかしも、それは消費不況を吹き飛ばし、大消費ブームを起こすに違いない。となれば失業率も大幅に改善される。
当然、経済は一機に好況に転換する。これまた、当然の事であるが、税の自然増収も莫大な額となるだろう。こんな状況下になれば、経済喚起策としての公共事業に予算をつける必要もなくなる。この急激な消費ブームは輸入を増大させることになるのは間違いない。貿易収支が赤字になる可能性は大だ。しかしそれは、貯めこんだドルを堂々と吐き出せるチャンスでもある。
どうだろうか、この厚生年金の積み立て型の払いこみ金を利息をつけて精算するという方法は。世の条理に反してはないだろう。ただ、全額を一度にでは、余りにも刺激的である。そこで年額200〜300万円くらいを限度として、複数年に渡って、払いこみ者の元利合計の残がなくなるまで払い戻す。こうしておけば、その間、好況経済は持続する。
あとは、本来残っている筈の積み立て金が、そのままあるのかどうかということになる。しかし、なければ国債を発行して、国家は完済すべきだろう。とすると又、国家の借財が増えると心配が起きるかもしれない。だが、一方で税の大幅な増収が見こまれる。
たとえば、厚生年金を精算するのに足りなくて200兆円の国債を増発しなければならなくなったとする。そうすると、45兆円の税収で700兆円の国債を抱えている現在と、58兆円の税収で900兆円の国債を抱えるのは同じ比率になる。58兆円以上の税収が上がれば、現在の歳入に対する国債額より、負担は軽くなるのではないだろうか。
国家が詐欺師の汚名を着る事もなく、苦境に喘ぐ多くの庶民を即座に救い、国家財政にも貢献するであろうこの策は。これぐらいの事が出来る政治家はいないものだろうか。