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ブルジョア陣営の過去清算論難の本質 かけはし2004.10.4号
資本の新自由主義的秩序をそこなう阻害物の排除
親日反民族行為、軍事独裁による民主主義や人権の抹殺など、過去史に対する包括的清算問題をめぐってブルジョア政治圏は暑い真夏を、いらただしいほどに一層、熱くしている。
多くの人々は過去史清算の論難が守旧保守勢力をねらったノ・ムヒョン大統領の政治的意図が明らかに介入しているものと理解する。そしてノ・ムヒョンを支持している勢力は、そのような意図がぜひとも成功することを願っている。
守旧保守勢力は、そのほとんど大部分が暗鬱だった過去史の加害者であるか、またはその後孫であり、彼らが依然として権力の周辺をめぐり歩いているという点において、過去史の清算とともに消え去るべき存在であることは明らかだ。そして過去史に対する完全なる清算は韓国社会の民主主義と人権を一歩前進させることでもある。こうしてノ・ムヒョン式の政治的自由主義は、もう一度成功をなしとげることになるだろう。
けれどもノ・ムヒョンや開かれたウリ党など、彼ら自由主義者たちの意図は、ここにのみあるのだろうか。さらに恐ろしい陰謀は実に次のごとくだ。
まず、過去史の整理を通してこの社会のあらゆる非民主的要素やその残滓を除去していくことによって名実兼ね備えた資本主義の秩序を確立しよう、との意図がある。これはキム・デジュン政権の時から自由主義ブルジョアジー=新自由主義勢力の核心的テーマだった「民主主義と市場経済の併行発展」というモットーと本質をともにしている。政治と社会の非民主性が市場経済の秩序を乱れさせ、これによって資本主義は甚だしく歪められて経済危機が深まったというのが、彼らの主張だ。
したがって過去史の清算を通じて新自由主義の資本の運動を阻害している非民主的要素を除外することとともに新自由主義の資本の秩序を確固として構築しようというのが、彼らの政治的意図のうちのひとつだ。このようになれば、現在の経済危機に対する責任を彼らが直接に取らなくともよいし、彼らなりの解決のやり方で主導していくことができるという利点もある。
これよりも、さらに恐ろしい意図がある。自由主義ブルジョアジーらは過去史清算の結果として一層完成される新自由主義の支配体制を基盤として労働者階級や民衆の革命的熱望を去勢し、同時に変革的階級運動陣営を抹殺する計画を持っている。合理的市場経済の秩序や民主主義の進展は結局、労働者階級の変革的階級運動を弾圧するイデオロギー装置となるだろう。
彼らが言っている過去史の清算には、資本の労働に対する搾取と生存権抹殺の凄絶な歴史についての反省は、ない。彼らが労働者階級に語っていることがあるとすれば、それは過去の労働運動は労働者の生存権と結び付いていたという点において民主主義運動の要素があった、ということだけだ。ところでこれは今日、恐ろしい毒針となって振り回される。現在の労働運動は生存権レベルではなく、労働貴族化した集団の利己主義であり、民主的で合理的な市場経済の秩序を害する社会のガン的な要素だという点を、彼らブルジョア支配勢力は連日、まくしたてている。これによって過去を清算した新たな時代、つまり民主的で合理的な市場経済の時代(新自由主義時代)に新たな労働運動(社会的合意主義)が要求される。これは、とりも直さず階級運動陣営の抹殺プロジェクトへと結びつく。
現在、国家保安法の廃止や改正の論難が与党内部でかまびすしい。もちろん国保法は廃止されなければならない。けれども廃止にせよ改正にせよ、彼ら自由主義者たちの間で共有している真実の本質は、いわゆる「民主の秩序と市場経済を守らなければならない」という信条であり、それは資本の労働に対する無限の搾取を連続させる秩序を守護することだ。そもそも国保法が廃止されても彼らは変革的階級運動を弾圧し抹殺する装置をいくらでも作るだろうし、その過程は徹底してブルジョア民主主義を通して実現されるだろう。
さらにもう一つ重要なことは、これらの自由主義勢力と守旧保守勢力は今回の過去史清算の過程で互いを絶対絶命の状態に追いやりはしないだろう、という点だ。同じブルジョア的階級性が働きもするが、現在と将来の情勢において、ただ彼らだけが韓国資本主義の政治、経済、社会、文化的地位を分かち持つことを望んでいるからだ。したがって彼らは決して労働者階級の独自的な進展を望みはしないし、資本主義守護の戦線において、いつであれ総団結するだろう。そうであるなら、労働者民衆運動陣営もまた階級的団結を通じて敵に対しなければならないだろうし、民主対反民主、あるいは改革対守旧、または進歩対保守へと歪曲変形された戦線ではなく、労働対資本という階級的戦線を明確に構築しなければならないだろう。(「労働者の力」第62号、04年9月10日付、ソン・ソッキョン/会員)
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