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Re: 「民衆の力」を左右する・・・追記です・・・
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投稿者 鷹眼乃見物 日時 2004 年 9 月 28 日 15:14:14:YqqS.BdzuYk56
 

(回答先: 「民衆の力」を左右する「国語力」の問題 投稿者 鷹眼乃見物 日時 2004 年 9 月 28 日 13:02:48)

 作家・森村桂が9/27に亡くなりました。病気とはいえ、また一つ惜しい命が失われました。1990年代の半ばころに森村桂の鋭い感性は日本の社会で急速に「国語力」が失われ始めたことを直観していたようです。そして、この頃から得体が知れない日米共通のメディア戦略のようなものが、蠢きが始めていたように思われます。彼女は、そのため「自分は世間の人々の『夢』を書いてきたが、もはや日本人の誰もがそれなりの『夢』を実現した時代になってしまったので、人々に『夢』を与えることを生業としてきた自分は文章が書けなくなった」と断筆宣言をしました。これは一種の皮肉ともとれる言葉であり、彼女の本音は「日本人一般の国語力が劣悪化したので、自分の書く夢が本当の意味で理解されなくなった!」と悲観していたのだと思われます。
 今、アメリカの大統領選挙では、現政権による「一般民衆の恐怖心」を果てしなく操る逆説的な意味でのミランダ作戦が功を奏して政府と一般民衆のパラノイア的な抱擁が強まっているため、ブッシュ大統領の優位が確定しつつあります。ここでも「一般国民のひ弱な国語力」が政治的に利用されているようです。
(下記の小論は少し古いものですが、「『民衆の力』を左右する『国語力』の問題」と関連するので追記します)
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2004-02-11 17:17:28

[今、問題にすべきメディア・コントロールの本質について(1/4)]

 本日のネット配信・CNNニュースによると、アメリカのゴア前副大統領は2月8日、テネシー州ナッシュビルで開かれた民主党関係者のパーティの演説で、イラク戦争を仕掛けたブッシュ大統領は“国民を裏切った”と鋭く批判しました。 ゴア氏は、ブッシュ氏と争った2000年の大統領選挙で、得票数ではブッシュ氏に勝りながら、フロリダ州の不明朗な(?)開票集計のため、同州の選挙人を失い僅かの選挙人数の差で敗れています。ゴア氏は、9月11日の同時多発テロ以前から予定されていた「外征」にこの国を巻き込んでしまったブッシュ大統領の罪は重いと非難しています。今回の民主党・大統領候補者であるケリー上院議員も、ブッシュ大統領は産軍複合体などの不明朗な組織に引きづられていると非難しています。ゴア氏は、自分もふくめて米国民は同時多発テロの後、政党や政治信条の対立を超えて大統領を支持し、大統領の指導力に期待してきたと認めた上で、それにもかかわらずブッシュ大統領は我われ”国民を裏切った!”と激しい口調で非難しました。 更に、ゴア氏は、ブッシュ政権(共和党)をウォーターゲート事件で未だに悪名が高いニクソン政権(共和党)と比較しながら、“ニクソン氏は原理原則といったものを少しも気にしていなかったし、保守であるということが何を意味するのかも全く気に留めていなかった。それは、ジョージ・ブッシュが赤字財政をこれっぽっちも気にしていないのと全く同じだ。両人とも、やっていることは保守主義と全く無関係で、二人の唯一つの目的は『ただ再選を果たすことだけ』だ"と、驚くほど激しい口調で非難しました。また、ゴア氏は、これからは最終的に誰が大統領候補になっても、民主党としてバックアップする必要があると主張し、“誰がなっても、ジョージ・W・ブッシュよりはましだ!”と政権奪回の必要性を主張しました。
 なぜか、このニュースを知った途端に、かつて作家・森村 桂が、もう文章を書くことができないという理由で、突然、筆を折った出来事(1997年頃?)を思い出しました。確か、その後の説明で“自分は世間の人々の『夢』を書いてきたが、最早日本人の誰もがそれなりの『夢』を実現した時代になってしまったので、人々に『夢』を与えることを生業としてきた自分は文章が書けなくなった”と説明していたはずです。丁度この頃は、つまり今から6,7年前の時代といえば、漸く日本でもインターネットが本格的に普及し始めた時で、それと歩調を合わせるかのように新聞やテレビ、つまりマスコミの“ペンの力”が取材力も含めた意味で弱まってきたと指摘されるようになった時期と重なります。考えてみれば、この頃から何か掴みどころがなく得体が知れないメディア・コントロールの力が本格的に働き始めていたようです。1997年1月に「破壊活動防止法」(1952年7月施行)に依るオウム真理教に対する解散指定処分の請求が棄却され、それとともにオウムの活動が再び活発化して、それまでの常識では理解不能な“妙ちきりんで悲劇的な大騒ぎ”一色の報道に日本中が明け暮れた時でもありました。やがて、その騒ぎも1999年のオウム対策2法の成立とともに収束しました。また、アメリカが中枢となったメディア・コントロール・システムとして「ECHELON/エシュロン」問題(アメリカを中心にイギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドで構成される地球規模の盗聴網システムの暗号名/各種の電波や電話・FAX・メールを盗聴しているとされるが、今でも各国政府は国家機密を理由に公式のコメントを拒否している)が、かなり大きな話題になったのもこの頃でした。日本の場合、エシュロンの情報収集拠点と米軍基地の関連が取りざたされたり、日米経済関係交渉の切り札としてアメリカ側がエシュロンで集めた情報を使っているなどの噂が広がりましたが、それ以降はなぜかエシュロン問題は音沙汰なしとなっています。そして、2001.9.11のN.Y.同時多発テロ事件が起きます。また、この頃から北朝鮮の脅威が現実的な色彩を帯び始め、改めて「日米同盟」強化の必要性が強く主張されるようになりました。このような訳が分らない妙な出来事や歴史的な悲劇が起こったため全地球的に緊張が高まり国際的な政治環境がドラスチックに変化する中で、日本経済は重いバブル後遺症を背負って苦しみ続けてきたのです。従って、森村氏の“日本人の夢がほとんど叶ってしまった”という言葉は、俄かには信じがたい話です。もし、仮に多くの人々がそのように思っているとしたら、それこそメディア・コントロ-ルが働いていることの証拠だと言えるかもしれません。また、この頃からマスコミの“ペンの力”が急速に弱体化し始めたということは、これら連続して起こった異常な出来事が実は奥深い根の部分で何らかの繋がりがあることを暗示しているのかもしれません。
 いずれにしても、これらの6、7年前に集中して起こった不可解な出来事や社会現象には何か共通の発信源のようなものがあると疑っておいた方がよさそうです。そこには我われの常識(良識)を超えた何らかのメディア・コントロールの働きが機能しているのかもしれません。最近のある筋の報道によると、ブッシュ政権の中枢に居座る所謂ネオコンなどのタカ派勢力は、これから日本が本格的に憲法を改正して、ある程度アジアにおける“軍事大国的な方向”へ進んだ方がむしろ望ましいと考える節があるそうです。日本政府が靖国問題などで思い切り突っ張って中国との間で緊張関係を生じさせた方が、むしろ、そのような思惑の助けになると考えられるそうです。なぜなら、日本が軍事大国化するとしても、それはアメリカの覇権の枠内のことであり、本気で日本が中国と叩き合いを始めることにはなりそうもありません。もし、日本がそんな態度に出れば“怖いアメリカ”から牽制されるだけです。むしろ、その先に浮かび上がるのは、米中の強固な主軸の陰に日本が押さえ込まれてしまうという東アジアにおける新しい覇権の図式です。そして、アメリカのタカ派が本音とするところは、そうなった方がアメリカの経済成長にとってプラスになるという政策上の理論があるのだそうです。これが事実だとすれば真に忌まいましい話ですが、噂程度の情報に過ぎないため、その真偽を確かめる術はありません。しかし、カリフォルニア州知事選の折にシュワルツネッガー氏が語ったように“政治の世界では、火のない所に煙は立たない”という格言があることを忘れるべきではないでしょう。たしかに、米民主党の大統領候補者・ケリー上院議員やゴア前副大統領の歯に衣を着せぬ辛らつなブッシュ非難作戦が効を奏して、仮に、この秋の大統領選挙でブッシュ氏が敗れることにでもなれば、今ここで心配するような、意図的に日本政府を極端に右傾化させようとするブッシュ政権(タカ派)の思惑は退けられ、日本への影響は突発的な政権交代程度の出来事で終わる可能性があります。しかし、そうだとしてもアメリカという世界に冠たる覇権国の体質が根本から変わることは考えにくいのです。つまり、今の日本という国の有り様は、アメリカ国内の政治権力闘争という土俵の上で右往左往する立場に甘んじるしかないわけです。しかし、アメリカは覇権国であると同時に世界に冠たる「理想の民主主義国家」なのです。この点をシッカリ認識することが肝要です。従って、日本国民のすべてがクオリティが高い本物の民主主義に目覚めてアメリカの誤りを手厳しく批判することができるようになれば、それを『まともなアメリカ政府』は全く無視することができないはずです。アメリカを批判するというと、即座に冷戦時代の“左翼的な反米闘争”に短絡して考える向きが未だに多いということが日本の貧弱な民主主義意識の現状を代弁しています。健全な民主主義の立場からこそ真っ当な愛国心が主張できるはずです。一流を自認するマスコミの多くも、このようなトラウマから抜け出すことができないでいるようです。今のマスコミの多くが、恰も“筆を折ってしまった”かのように批判力を失い、商業主義に流され、弱よわしく見える原因の一つは、こんなところにあるようです。驚くべきことに、アメリカ人の中の良識派の人々の多くは、日本国民が、もっと堂々と、アメリカ政府の誤った考え方を批判すべきだと主張しているのです。別の見方をすれば、日本は、未だに欧米並みの本格的な民主国家でもなければ、一般国民の高い見識と正しい選挙行動(つまり健全な民意)に支えられた理想的な民主国家ではないのです。悲しむべきことですが、そのことは、昨秋の国政選挙で約1億の総選挙権者の中の約4千万人もの人々が、自らの命の次に大切なはずの『選挙権』を惜しげもなくアッサリと放棄したことに端的に現れています。
 ところで、ゴア前副大統領が2月8日のナッシュビルの演説で“・・・ジョージ・ブッシュが赤字財政をこれっぽっちも気にしていない・・・”と激しく非難したことは、現在の日米の歪んだ経済関係の病根“を的確に抉り出しています。日米両政府は、表面的に“自由経済の促進と平等な分配のための規制緩和と構造改革”を唄っていますが、経済の実態はその逆の方向へ向かって進んでいます。日米両国ともに貧富の差が一層拡大中であり、両国ともに巨額の財政赤字拡大を放置したままです。しかも、日本の構造改革も“名目だけのこと”で、実態は既得権者が手厚く、しかも過剰に温存されたままです。これらの点については、2004.1.21付当Blog「日米経済は『砂の器』か、それとも世界の救世主となれるのか?」で詳述したので割愛しますが、そのことを象徴するような数字が更に明らかになっているので簡単に触れておきます。昨年後半以降の円高傾向に向かう圧力は強まるばかりとなっており、2003年には、日銀が前年の約3倍に当たる20兆円もの円売・ドル買の介入を実施しました。然るに、この1月だけで、その2003年の介入実績の1/3に相当する7兆円の介入を実施しました。このため、仮にこの傾向が今後も続くとすると、2004年は軽く100兆円の新規介入を行うことになりそうです。日本政府は、日銀が買って貯めたドルで米国財務省証券(米国債)を買い続けており、その金額は1月末現在で既に約90兆円を超えていますので、年末にはこれが200兆円を突破するという驚くべき見通しとなっています。しかも、この米国財務省証券はニューヨーク連銀の金庫に保管されるルールとなっており、2002年2月18日のブッシュ・小泉会談の折りに、小泉首相はブッシュ大統領に対して米国債を日本は決して売らないことを約束したと報道されています。そして、この購入資金は日本国民の税収から回されており、それが不足すると政府は日本国債を発行して補うため、ますます日本の財政赤字と国債発行残高が増えることになります。そして、結局は国民への課税強化が行われることにつながるのです。端的に結論を言えば、日本政府は、日本国民の税金をアメリカの財政赤字を救済し、その世界最大規模の軍事予算を支えるために、湯水の如く惜しげもなく国民の血税を使っているのです。しかも、そのような軍事大国アメリカの経済を更に底上げするために日本国民への課税強化と国債増発が行われつつあり、その上、年金等の福祉給付額がジリ貧状態のまま年々カットされてゆくという体たらくなのです。このように真に異常としか言いようがない日米間の不平等な経済同盟関係(奴隷経済関係?)が両国首脳の“甘い蜜月関係”によって固定されてしまっているのです。要するに今の日米経済は、日本がスリの手下の様な哀れな立場に甘んじながら、日米両国とも富める層の既得権を優遇し大多数を占める中間層以下への分配を減らす政策を熱心に進めているのです。ブッシュ政権は、これを“思いやりの保守主義”と呼んでいるのだから驚きです。ゴア前副大統領がナッシュビルの演説で“ブッシュ氏は保守主義の意味なんて全然気にとめていない!”と批判しているのは、このことを指しているのです。しかも、日本政府はこのように深刻な“真の構造問題”には一切手を触れず、ひたすら国民への課税を強化し福祉水準も低下させるという真に不思議で冷酷な“名目だけの構造改革”政策を推進しているのです。これが“構造改革なくして成長なし”の成果だとすればビックリです。例えれば、これは“採れた卵(結果)だけを大事にして、その卵を産む肝心の鶏を徹底的に苛めつけて痩せ細らせる”という摩訶不思議な考え方です。この鶏は「どういう気持ちと生理的メカニズムで卵を産んでいるのか?」というような「哲学と科学的な観点」が全く欠落しているのです。しかも、そのための原資は日米両国共に殆んどが借金だけで、しかもその借金の割合が際限なく増え続けてゆくという真に異常な状態です。こんな状態が“大したコトではない!”とどうして言えるのでしょうか?このように根本的で深刻な誤りに気づいている人々はかなりいるはずですが、「テロとの戦い」を盾に取った日米両政府の勝てば官軍的な勢いの下で目を眩まされているのか、あるいは保身のためなのか、マスコミも含めて的を得た批判の声が弱々しくなっているようです。米民主党の大統領選挙候補者・ケリー上院議員とゴア前副大統領は、このようなブッシュ政権の根本的な欠陥とイラク戦争にかかわる誤魔化しを遠慮なく、厳しく指摘しながらブッシュ大統領への批判を強めているわけです。残念ながら、今の日本では、このようなアメリカの国政の行方を固唾を呑んで見守るしか術がないようです。
http://takaya.blogtribe.org/entry-98419b1bce9b1f79321913502d2211e4.html(2004-02-11 17:17:28 )

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