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http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20040925i207.htm
日本人男性の精子濃度には季節変動があり、遺伝情報を担うDNA(デオキシリボ核酸)の特徴から2月以降に濃くなるタイプと7月ごろから濃くなるタイプに大別されることが、徳島大学大学院医科学教育部の中堀豊教授、聖マリアンナ医大の岩本晃明教授らの研究でわかった。
さらに研究が進めば、この精子濃度の季節変動を不妊治療に利用できるかもしれないという。
中堀教授らは1999年から2002年にかけて、札幌、金沢、大阪、福岡で、妻が妊娠している男性に協力してもらい、月ごとに違う人(計764人)から精液を採取し、X、Yという性染色体のうち、精子や睾丸(こうがん)の形成にかかわる、男性特有のY染色体の遺伝情報を調べた。
Y染色体のDNAは大部分が父から子にそのまま伝わり、DNAが祖先を探る手がかりとなるとされる。
中堀教授によれば、このDNA構造の違いから、日本人男性は、2万年以上前、アジア大陸から日本に移住してきた「縄文系」と、3000年前から朝鮮半島経由などで渡来した「弥生系」に大別できるという。
両グループの精子濃度をみると、理由は不明だが、「縄文系」は7月ごろから12月までが濃く、「弥生系」は2―7月に濃いパターンだとわかった。
(2004/9/25/14:53 読売新聞 無断転載禁止)