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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040925-00000014-maip-soci
クジャクのメスが交尾相手のオスを選ぶポイントはきらびやかな飾り羽ではなく、鳴き声だったことが東京大大学院総合文化研究科の高橋麻理子特任研究員(28)らの研究で明らかになった。91年に英国の研究グループが発表した「飾り羽の目玉模様の数が多いオスほどもてる」とする説が定説となっていたが、これを覆す結果だ。
クジャクはつがいでは行動せず、繁殖期になるとメスが気に入ったオスを選んで交尾する。オスは鳴き声を上げたり、飾り羽を広げて揺すったりしてメスの気を引くが、実際に交尾できるオスは20%以下で、少数のもてるオスがメスを独占する傾向がある。
同大学院の長谷川寿一教授(認知行動科学)のグループは95年から、静岡県伊東市の伊豆シャボテン公園で放し飼いにされているインドクジャクを観察し、英グループの結果の追認を試みたが、目玉模様の数とメスの配偶者選択の間には相関が見られなかった。
98年から同公園で観察を開始した高橋さんは、飾り羽の長さや左右対称性、羽を揺する頻度や強さ、オスの縄張りの広さや位置などと交尾行動との相関を調べたが、全く無関係だった。
02年からは繁殖期特有の「ケオーン」「カー」という2種類の鳴き声に着目し、オス17羽の鳴き声と交尾行動の相関を調べた。その結果、「ケオーン」「カー」の音節が5回以上続くオスが高い確率で交尾に成功していることが分かった。また、5音節以上連続して鳴くオスほど、男性ホルモンのテストステロン濃度が高かった。
高橋さんは「『美しい羽のオスがもてる』というのが神話のように言われてきたが、意外な結果だった。オスは見ていて痛ましくなるほど鳴く。今後はなぜ鳴き声と交尾行動が結びついているのかというメカニズムを解明したい」と意気込んでいる。長谷川教授は「飾り羽は成熟したオスであることを示す最低条件に過ぎないのではないか」と推測している。【西川拓】
(毎日新聞) - 9月25日18時21分更新