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「どうしてこんなことが!」
20代の男性が数年間、頭にクギが刺さった状態で生活してきたということが報道されると、人々は一様に「信じられない」という反応を見せた。どうしてそんなことがあり得るのかというのだ。
クギの除去手術の前に写した患者の脳のコンピューター断層撮影(CT)を見ると、長さ6センチ、太さ3ミリのクギが患者の額の真ん中の頭蓋骨に突き刺さり、左脳半球の前頭葉の内側を貫通していた。
驚くべきことは、クギが辛うじて前頭葉の脳室に触れていなかったということ。脳室には脳脊髄液がたまっており、万一、ここにクギが入れっていれば、脳全体に炎症が広がり、命が危険な状態になっただろう。
また、クギは身体の生理反応をつかさどる視床下部からも絶妙に外れていた。そうでなければ、けいれんなどの神経症状が既に発生しているはずだ。クギはまた、脳の中央下段の上視床静脈洞の真上で止まっていた。静脈洞は脳をまわった後の大量の血液が集まるところで、万一、クギが静脈洞に刺さっていたとすれば、大量の出血により死亡していたはずだ。
すなわち、クギが脳の比較的安全な場所ばかりを貫通していたことになる。まるで脳の解剖学を正確に熟知している人間が挿入したようだというのだ。
医療陣は除去手術のため、クギの刺さった部位の頭蓋骨を2センチ切り取った。クギのあった場所以外の頭蓋骨はきれいな状態だった。クギは何にもひっかかることなく無事抜けた。クギは錆びついていた。
執刀医のソウル・アサン病院・神経外科のキム・ジョンフン教授は、「てんかんや脳浮種の時、前頭葉の一部を摘出する手術をすることもある」とし、「それでも神経障害や行動障害を起こすことなく比較的安全」と説明した。
それならば、患者はどうしてクギが入っているという事実を知らずにいたのか。記憶が残っているはずの5〜10歳以降にクギが刺さったとすれば、患者は知っていたはずだ。クギが頭蓋骨を貫通する程度ならば、激痛を伴ったはずだからだ。しかし患者はそのような記憶はないという。
それ以前のさらに幼い頃にクギが刺さったとすれば、頭蓋骨はハサミで切れるほど柔らかいだけに、その可能性はある。しかしそれ程幼い頃であったとすれば、脳はまだ小さく、長さ6センチのクギは静脈洞を十分に通過していたはずだ。
クギが育つはずもなく、不思議なことだ。キム教授は「まさにミステリーだ。ミステリー…」と連発していた。
金哲中(キム・チョルジュン)医学専門記者 >doctor@chosun.com
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/12/07/20041207000090.html