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副甲状腺、元は「えら」 ゲノム解析で判明 共同通信 2004年12月7日
魚類のえらは進化の過程で失われ、陸上の脊椎(せきつい)動物にはないと考えられてきたが、人の血中のカルシウム濃度を一定に保つ働きをする副甲状腺が、実はえらの成り代わりだった−。こんな研究結果を国立遺伝学研究所の岡部正隆助手(英ロンドン大客員講師)らがまとめ7日、米科学アカデミー紀要に発表した。
ゲノム(全遺伝情報)解析を応用した成果で、脊椎動物が海から陸へ上がった進化の過程を解明する新たな手掛かりになりそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041207-00000014-kyodo-soci
以下、http://www.nig.ac.jp/cgi-bin/seminar.pl?action=display&target=20040607008_ より
The 987th Biological Symposium
Monday, June 7, 2004
16:00 - 17:00
Seminar room - Library 3F
岡部正隆
MRC Centre for Developmental Neurobiology, King's College London
我々の体に生き続ける鰓(えら)
カルシウムは骨を形成するだけでなく、筋収縮、シナプス伝達を含む開口分泌、血液凝固、細胞内シグナル伝達など様々な生命現象に関わっている。そのため、血中のカルシウム濃度を一定に保つことは生命維持にとって極めて重要である。我々ヒトの副甲状腺は、「のどぼとけ」の横、甲状腺の裏に密着している米粒大の小さな内分泌器官であるが、血中カルシウム濃度が低下した際にパラトルモン(PTH)を分泌し、骨からのカルシウムの再吸収を促進して血中カルシウム濃度を一定に保つという重要な役割を果たしている。その重要性にも関わらず、副甲状腺は四足動物にしか存在せず、魚類には存在しない。水中生活をしている魚類は周囲の水からカルシウムを得ることができるが、陸地に上がった四足動物はカルシウムを食餌からしか得ることができないため骨の中に貯蔵しなければならない。副甲状腺は、陸上生活のために獲得した新しいカルシウム代謝メカニズムの要といえる。脊椎動物の進化の過程で、四足動物はどのようにして副甲状腺を獲得したのだろうか。魚時代の鰓が副甲状腺として今も我々の喉で働いている可能性について紹介する。
Chairperson: Yasushi Hiromi
*電子セミナーシステムを使用します(所内のみ放映)
--This seminar will be broadcasted on the Web (NIG local)--