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都市再生機構の欠陥マンション、構造計算書を「紛失」 [読売新聞]
http://www.asyura2.com/0406/bd37/msg/1042.html
投稿者 あっしら 日時 2004 年 11 月 23 日 01:24:34:Mo7ApAlflbQ6s
 


 独立行政法人・都市再生機構(旧都市基盤整備公団)が東京都八王子市で分譲したマンション群の欠陥問題で、建物の構造に関する基本文書で永久保存の「構造計算書」を住民から示すよう求められた機構が、その一部を「紛失した」とし、新たに作成した計算書にも2回にわたって誤った数値を記載していたことが22日、分かった。

 住民側は「構造上問題がなかったように見せかける数値改ざんだ」として、近く北側国土交通相にマンション建て替えなどを求める要望書を提出する。

 構造計算書は、大規模地震などに耐えられる構造であることを示すため、建物の柱や梁(はり)1本ずつにかかる荷重などを記した文書。建築基準法では2階以上の鉄筋・鉄骨建物などで作成を義務付け、機構は内規で永久保存を定めている。

 しかし、同マンション群の6つある管理組合のうちの1つが2002年春、手抜き工事に不安を感じ、自分たちが住む3棟分の構造計算書の提示を機構側に求めたところ、機構側は約3か月後、3棟のうち2棟分について「紛失した。1か月かけて新たに作成する」と回答してきた。

 機構によると、構造計算書は、都内の倉庫にマイクロフィルムの形で保管していたが、2棟の分はいずれも「なくした」という。

 機構は昨年3月になって2棟分各400ページ以上の「再計算書」を組合側に提出。ところが、建築設計の専門家が検証したところ、地盤にかかる建物の重さが1か所で許容値を超えているのに、許容値内の数値が記されているのを発見した。

 指摘を受けた機構側は同12月、自ら60か所以上で許容値を超えていたことを認め、土台部分の補修が必要として住民に補修案を提示。その上で、新たに「再々計算書」を提出した。

 ところが、疑念を持った住民側が民間の設計事務所に、再々計算書を厳密にチェックしてもらったところ、今年6月になって、本来必要のない係数をかけたり鉄筋の本数を水増ししたりして、設計上の問題がないように見せかけた部分が何か所も見つかった。

 機構の分譲住宅瑕疵(かし)対策室では、再々計算書にも誤りがあったことを認めた上で、「計算を行った業者のミス。意図的な改ざんではない」としている。だが、機構幹部の1人は「欠陥工事が重大な問題になっている中、文書を紛失した上に、2回にわたって数値の間違いを犯したのだから、改ざんと見られてもやむを得ない」と話している。

 機構では今後、「再々々計算書」を住民側に提示し、第三者機関を通じて補修方法などを協議したいとしているが、住民側は「機構は信用できない。設計ミスが原因と見られる地盤の亀裂も多数見つかっており、解決の道は全面建て替え以外にない」としている。

 ◆都市再生機構の欠陥マンション問題=機構が1989―93年、八王子市内で分譲した46棟(919戸)のマンション群で、鉄筋やコンクリートの厚さの不足などが次々に発覚。5年前から補修工事が始まり、昨年度までに164億円が投入された。機構は「住民のプライバシーや財産保護のため」として、マンション名は公表していない。

(2004/11/22/14:59 読売新聞 無断転載禁止)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20041122i103.htm

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