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http://news.goo.ne.jp/news/asahi/kokusai/20040908/K0007200708029.html
中国沿海部の山東省の地方裁判所が、コンピューターで被告の量刑を確定する「電脳量刑」を全国で初めて導入し、議論を呼んでいる。裁判所側は「公平性が保証された」と胸を張るが、「個別の事情を軽視し、逆に公平さを失う」と、コンピューター任せにすることに反発する声もある。
電脳量刑を採用した裁判所は、山東省シ博市シ川区の同区人民法院(裁判所)。地元メディアの報道では、同裁判所は01〜03年に結審した1300件余りの刑事事件を盗みや汚職、強盗など犯罪別に11種類に分類。法律上の量刑や実際の判決などを統計的に処理し、量刑のモデルになるソフトを開発した。裁判官がコンピューター上で被告の犯罪状況や情状酌量などのデータを加えると、適切な量刑が決められるという。
今年3月に導入され、量刑を決めるための所要時間は、簡単な傷害事件の場合、わずか3分という。同裁判所で今年上半期に電脳量刑を使った判決は190件余り。裁判官の裁量に任される量刑は中国では公正さに疑いが出るケースもあるが、電脳量刑については量刑を不服とした控訴はゼロだという。
電脳量刑の是非を巡っては、中国中央テレビ(CCTV)も特集番組を放送するなど議論が白熱。地元紙は「犯罪は千差万別で、電脳量刑は見た目は派手だが、限界がある」など厳しい声を伝えている。