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国家保安法の存廃をめぐり、政界で議論が続いている中、国家機関としては初めて国家人権委員会(金昌国(キム・チャングク)委員長)が国家保安法を全面廃止すべきだという意見を明かした。
金委員長は24日の記者会見で、「現行の国家保安法はA国民の人権と自由を深刻に侵害する悪法であり、部分的な改正ではなく全面廃止するのが時代の要請」と述べ、「この内容を国会議長と法務部長官に勧告した」と明らかにした。
23日開かれた全員委員会で委員らは「全面廃止」8人、「大幅改正」2人に分かれたと伝えられた。
人権委員会の勧告は拘束力はないものの、勧告を受けた機関は人権委法に基づき、その意見を尊重しなければならない。また、受け入れない場合は書面で理由を明示しなければならない。
金委員長は「国家安保関連事案は『内乱罪』や『外為罪』など刑法の他の法規によって処罰が可能だ。従って、国家保安法が廃止されても一部の憂慮とは違って、法的空白はほとんど発生しない」とした。また、「不十分な部分に対しては、刑法の関連条文を改正、補完できるだろう」述べた。
また、「国家保安法は1948年、日帝時代の治安維持法に基づいて制定された後、国民の合意なしに数回にわたって改正された」とし、「法律としての存在的正当性に問題点があり、規範としての力に乏しい」と指摘した。
また、「国家保安法は反国家団体の構成員という理由だけでも処罰できるなど罪刑法定主義に反する。また、思想や良心、表現の自由など、人間の尊厳性を侵害する可能性が高い」と付け加えた。
金委員長は特に、国内的にも国家保安法と南北交流協力法という矛盾した法体系が併存していると指摘、時代の変化に合わせ国家保安法を廃止し、北朝鮮を反国家団体ではない事実上の国として認めなければならないと述べた。
人権委は昨年3月、国家保安法を「3大人権懸案」に指定、タスクフォースチームを構成し、問題点などを研究してきた。
任敏赫(イム・ミンヒョク)記者 lmhcool@chosun.com
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/08/24/20040824000070.html