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http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/science/news/20040727k0000m040158000c.html
生まれつき備わっているとされてきた色彩感覚が、実は乳幼児期の体験で獲得されることを、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の研究チームがサルを使った実験で突き止めた。27日付の米科学誌カレント・バイオロジーに発表した。研究チームは「人間にも当てはまる。室内にばかりいるなど乳幼児期に偏った体験をすると、色彩感覚が鈍くなる可能性もある」と指摘している。
人間は通常、リンゴが夕焼けに照らされても、蛍光灯に照らされても、リンゴを「赤い」と判断できる。このように、照らす光が違っても物の色を正しく見分けられる色彩感覚は、生まれつきのものと考えられてきた。
同研究所の杉田陽一・研究グループ長らはこれを確認するため、ニホンザル4匹を、生後2週目から1年間、物の濃淡しか分からない単色光の下で育てた。その後、指示された見本とは少し色彩が違う色をサルに選ばせる実験をした。
白色光の下では、単色光サルと通常サルとで正解率に差はなかったが、光を色付きにして実験すると、単色光サルの正解率が大幅に劣る結果になった。訓練を続けても単色光サルの正解率は上がらず、「赤」と「赤に近い色」などの見分けは難しいままだった。
杉田グループ長は「正常な色彩感覚の獲得には幼少期の体験が重要なことが分かった。単色光サルは色彩を見分ける神経回路が発達しなかったのだろう」と話している。【和泉清充】
毎日新聞 2004年7月27日 1時00分