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ロシアで記者抹殺の嵐、ソ連崩壊後112人が“殉職”
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20040721id26.htm
【モスクワ=古本朗】モスクワで今月17日、アルメニア国籍の月刊誌編集長が惨殺体で発見された。先の米誌フォーブスのロシア版編集長の射殺事件(9日)に続き、1週間余で報道機関幹部が2人殺される事態となった。
だが、これは、近年、ロシアで吹き荒れる“記者殺しの嵐”のほんの一部に過ぎない。
新たな被害者である「アルメニア横町」誌のパイラ・ペロヤン編集長は、町外れの道路脇で見つかった。胸を刺され、頭がい骨を割られていた。路上で射殺された米国籍のポール・フレブニコフ露版フォーブス編集長の場合と同様、当局は、取材活動が原因で犯罪組織や有力者などに消された疑いを含めて捜査中だ。
モスクワの民間活動団体(NGO)、「情報公開防衛財団」の幹部ボリス・チモシェンコ氏によると、1991年のソ連崩壊以来、露国内で「取材上のトラブル」で殺された疑いのある報道関係者は112人に上る。94年には、国防省の腐敗を追及していた大衆紙記者が、カバンに仕掛けられた爆弾で殺された。「真相が解明され、犯人が裁きを受けたケースは片手で数えるほどしかない」(同氏)という。
“記者殺しの嵐”は地方でも吹き荒れている。中部トリアッチ市では、昨年、地元紙編集長が自宅近くで刺殺されたのを含め、95年から報道機関幹部が6人も非業の死を遂げている。どの事件も未解決だ。
ロシアでは、政・財・官界、治安機関など社会のいたるところで贈収賄や横領を含む不正が、深く広くはびこっている。チモシェンコ氏は、「腐敗と犯罪に満ちた社会では、知り過ぎた記者に関しては、すぐに(抹殺の)決定が下される。調査報道にかかわる記者が殺される率が高いのは、その証左だ」と説明する。
各国の言論弾圧などを監視する団体「ジャーナリスト保護委員会」(CPJ、本部・米国)は、フレブニコフ事件を巡り、「ロシアは記者業が命取りになる可能性が極めて高い国だ」と非難。プーチン露大統領に書簡を送り、「(記者殺害が)罰せられることもない文化は、報道の自由に対し、貴殿が無関心であるというメッセージを世界に発信するものだ」と非難した。
(2004/7/21/23:28 読売新聞)