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野田隼人です。某国際契約コンサルティング会社の機関誌に、「近代日本とフルベッキ」と題した新連載をスタートしましたのでお知らせ致します。
http://www.ibd-net.co.jp/kaientai/index.html
(※注意:『世界の海援隊』で公開されるのは、「近代日本とフルベッキ」の最新号のみです)
尚、フルベッキを取り囲んだ謎の写真≠煌ワめ、【近代日本とフルベッキ】と題した新ホームページを立ち上げました。謎の写真≠ノ写っているのはフルベッキ親子だけではなく、西郷隆盛、明治天皇、大村益次郎、勝海舟、坂本龍馬らも写っていると噂されています。換言すれば、新連載「近代日本とフルベッキ」は、謎の写真≠フ真偽を探る旅でもあるのです。
http://www2.tba.t-com.ne.jp/dappan/ibd/
ご参考までに、「近代日本とフルベッキ」のまえがき≠以下に転載致します。
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幕末から明治にかけて活躍したお雇い外国人は多い。そうしたお雇い外国人の一人にオランダ出身のフルベッキがおり、日本近代化の基盤をつくった人物であったといわれている。そのフルベッキおよびフルベッキと縁のあった明治の元勲について、様々な角度からスポットライトを当てていこうとするのが本シリーズの狙いである。
尤も、フルベッキといっても直ぐにはピンと来ない読者も多いと思うし、明治初期のお雇い外国人について書かれた物の本にフルベッキの名が羅列されていた程度にしか思い出せない読者も多いのではないだろうか。何を隠そう筆者も最近まではそうした一人であったが、そんな筆者が改めてフルベッキの日本における業績を見直してみようと漠然とながらも思うようになったのは、1年ほど前に発行された総合経営誌『ニューリーダー』(2003年7月号)に掲載された「近代日本の基盤としてのフルベッキ山脈(上)」という記事のコピーを入手したのがきっかけであった。
その後は仕事に追われていたこともあり、フルベッキの記事が載っていた『ニューリーダー』のコピーは机の片隅に積まれたままになっていた。それが本腰を入れてフルベッキとフルベッキを取り囲んだ人脈について掘り下げて調べてみようと決心するに至ったのは、たまいらぼ出版の玉井禮一郎社長と今年の5月に秩父山脈の麓にある蕎麦屋に立ち寄り、夕食においしい蕎麦に舌鼓を打ちながら歓談を持った時であった。実は、今年の6月下旬にたまいらぼ出版から『賢者のネジ』(藤原肇著)という新刊が発行されたが、その本に上記のフルベッキの記事が収録されている。筆者は藤原肇博士と知己であった関係で、たまいらぼ出版発行の『賢者のネジ』の校正などを手伝うことになったのであるが、それが蕎麦屋での『賢者のネジ』を巡る話に繋がったのである。しばらくして話がフルベッキに及んだとき、玉井社長が非常に珍しい写真があると切り出してきた。どのような写真かと思わず身を乗り出すと、玉井社長の口をついて出てきたのは勝海舟・西郷隆盛・大久保利通・大村益次郎・大隈重信といった明治の元勲が、フルベッキを取り囲むようにして雁首を並べている写真があるという、まさに我が耳を疑うような話だったのである。しかし、いくら人間的に信頼している玉井社長の言葉であっても、筆者にとって俄には信じ難い話であった。常識的に考えても、明治の元勲が一堂に集まった集合写真が存在するはずがないと考えるのが普通ではなかろうか。幸いにして問題の写真のコピーを入手したので、本シリーズの第一回「序章」で問題の写真を読者に公開すると共に、写真の真贋について筆者の意見を述べたいと思っている。なお、筆者にとってのフルベッキ研究の道標となった「近代日本の基盤としてのフルベッキ山脈」が収録される『賢者のネジ』の詳細については、以下のたまいらぼ出版のサイトを参照していいだければ幸いである。【たまいらぼ出版】
http://www.nextftp.com/tamailab/
『ニューリーダー』の対談記事「近代日本の基盤としてのフルベッキ山脈」で一番印象に残ったのは、同記事の副題「人材育成が東亜ルネッサンス≠ヨのキーワード」でも謳っている人材育成についてであった。同記事の中で藤原博士は以下のように述べている。
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藤原:(フルベッキが)教育者として人材を育てたという視点
が重要であり、西欧文明に根を生やすフルベッキという幹から、
横井小楠をはじめ大隈重信や勝海舟の枝が伸びた。そして、幕
末にかけて育った人材が葉や花となって、われわれに近代国家
の果実を約束したのに、普仏戦争の幻想に迷ったプロシア派の
日本人が、ドイツ産の幹を接木したのは悲劇でした。
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勝海舟・西郷隆盛・大久保利通・大村益次郎・大隈重信といった、綺羅星の如く一流の人材を輩出した幕末の日本が、その後は坂を転げ落ちるように堕落し、ついには第二次世界大戦による敗戦を迎えるに至ったのである。そして時代は移り変わり、今や平成幕末を迎えようとしている日本の姿が私たちの目の前にある。歴史は繰り返すというが、敗戦後の日本は過去から何も学ばなかったのであり、そのツケが平成幕末の到来を招いたといえるのではなかろうか。世間ではグローバルスタンダード、IT革命などを指して現代の黒船と騒いでいるが、これらは単なる細波に過ぎないのであり、本当の大波である黒船の正体はそのような生易しいものではない。黒船の正体はズバリ情報大革命という名の巨大な黒船であり、今日明日にも浦賀沖に全容を現すというのに、それに気づいている人たちが意外と少ないのは大変奇妙な光景に筆者には映る。
それでも、大勢の人たちにも一目瞭然の形で浦賀沖に黒船が全容を現す日も近いと思うが、今度の黒船はどのような影響を東洋の小さな島国日本にもたらすのだろうか。幕末の時のように、現代の「お雇い外国人」が現代の日本にも出現するのだろうか。さらには、現代の勝海舟∞西郷隆盛∞大隈重信∞横井小楠∞坂本龍馬≠辷齬ャの人材が現代の日本に再び出現するのだろうか。
本シリーズの目指すところは、フルベッキを軸として幕末・明治という時代を振り返ると同時に、現代の日本のとるべき進路を提示してみようとする大それた試みであるが、たとえ1%でも日本丸の舵取りに反映してもらえるのであれば、これに勝る喜びはない。
平成幕末の真っ只中に 野田隼人識
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