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日本人フリージャーナリスト2人がイラク・バグダッド近郊で襲撃され死亡したと見られる事件について、政府は陸上自衛隊が展開するサマワの治安情勢とは直接関係がないとして、自衛隊の活動への影響はないと強調している。だが、サマワを含め、イラク全土で悪化する治安にはいっこうに改善の兆しが見えない。2人の死亡が事実なら、昨年12月に自衛隊派遣が始まって以来、初の日本人犠牲者となる。有効な再発防止策も見当たらず、政府内に不安や困惑が増している。
小泉首相は28日夜、官邸で記者団に対し、「以前からイラクには入らないで下さいと勧告していたので残念です。自衛隊は安全面に十分注意して支援活動を行っていく」と述べ、陸自の人道復興支援活動は継続する方針を強調した。
細田官房長官も記者会見で、事件が自衛隊の活動に及ぼす影響について「襲撃された地域は極めて治安が悪く、何回も事件が起きている所だ。サマワとは非常に離れている」と述べた。石破防衛庁長官も「自衛隊は持っている権限、装備、能力で危険が残存する地域で安全に任務を遂行する。自衛隊の活動に影響を与える事態とは判断していない」と語った。
イラクでは昨年11月、奥克彦在英大使館参事官ら2人が北部ティクリート近郊で襲撃を受けて死亡。政府は12月末から自衛隊の派遣を順次進めたが、その後、日本人3人を人質にとった犯行グループが自衛隊撤退を求めるなど、イラク国内で派遣に反対する動きが出ていた。
だが、石破長官は今回の事件について「日本人を狙ったのか、外国人であれば何でもよいのか、物取りなのか、特定する情報を持っていない」。今回の事件と自衛隊の活動を関連づけたくない思いをにじませた。
一方で、政府内では政権移譲を6月末に控え、イラクの治安悪化に不安感が深まっている。「外国人襲撃を含め、不安定な状況が続いているのは事実」と中川経済産業相。ある政府関係者は「米側がシーア派強硬派のサドル師派への攻撃停止を表明し、しばらく落ち着くと思っていたが……。事件は今後も起こりうる」との見方を示す。
川口外相は28日の参院イラク復興支援・有事法制特別委員会で「いかなる理由があろうともイラクに滞在、入国することを控えていただきたい」と、改めてイラクへの渡航自粛・早期退去を呼びかけた。
だが、人質事件の際に「自己責任論」と絡めて一時浮上した渡航禁止の法制化論も、今回は高まる気配はない。与党内でも「報道の自由にかかわり、法律で規制するわけにはいかない」(中川秀直国対委員長)との意見が大勢だ。 (05/28 20:28)
http://www.asahi.com/politics/update/0528/007.html