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なに?英米対立?:ブレアとパウエルの掛け合い漫才(エル・ムンド紙の記事紹介)
25日から26日にかけて、エル・ムンド紙(電子版)に面白い二つの記事が載っていましたのでご紹介します。これはどちらも抄訳とします。
●『イラク暫定政府は軍事行動を拒否できるだろう(ブレア:これが主権の移譲だ)』
(ロンドン:ロイター配信)
英国首相トニー・ブレアは月例報告会で、6月30日以後に主権が移譲される暫定政府は外国の軍隊の活動を拒否することもできるだろう、と語った。ブレアはファルージャへの米軍の攻撃を念頭におきながら「ファルージャのような場所に特別な形で行く決定があれば、政府との合意が必要だろう」と言った。「最終的な政治的決定権は政府が持つ。これが文字通りの主権移譲だ。」と強調し、占領軍は政府の望まない軍事行動はできない、と付け加えた。
英国首相は今までイラク占領軍の駐留期限を明らかにすることを拒んできた。米国と共に国連で示した解決案では、少なくとも1年、情況によっては延長もありうるとしてきた。またアブ・グライブ刑務所での虐待について、不快なことで過ちである、と述べ、米国のどの政治家もこの出来事を非難している、と語った。またアフガニスタンに関して、タリバン政権崩壊以後何の発展も無いと考える人がいることは「受け入れがたく残念なことだ」と述べた。
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/05/25/internacional/1085489053.html
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労働党内でもブレア退陣を求める声が聞こえる昨今、とにかくポーズだけでも米国と距離を置いておきたいのでしょう。また、アスナールが姿を消し、独仏ペースで固められていくEU内での立場もあります。一方、これを聞いた米国は、というと、
●『パウエル、ブレアーに反論し、イラクでの米軍は自己防衛のために必要なことを行なう、と語る』
(ワシントン)
コリン・パウエルは、新たなイランの当局の意見に反することであっても、米軍は駐留を続けこの国を守るために為さねばならないことをするだろう、と断言した。米国国務長官は、イラク暫定政府が多国籍軍をコントロールする決定権を持つだろうと発言した英国首相ブレアに反論した。
暫定政府が多国籍軍の行動に拒否権を持つか、との質問に対し、「新政府が政治・軍事レベルで発言することは明らかに尊重しなければならない。しかし米軍が自分たちを守らねばならない情況では、あるいは暫定政府の意思と一致しなくてもその指名を果たさねばならない場合には、米軍は米国の管理下にあり、自らを守るために必要なことをするだろう」と強調した。
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/05/26/internacional/1085538773.html
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まあ、ブレアのボケとパウエルのツッコミ、という掛け合い漫才ですが、どの辺でオチをつけるのかな。このパウエルの発言はブラヒミがまとめた国連の「解決案」の実質的な中身を確認したものでもあるのですが、確かに「米国軍」である以上、イラクの利益ではなく米国の利益のためにのみ動くわけです。うむ、正しい! もちろん「米国の利益=イスラエルの利益」。