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(回答先: ブッシュの悪魔テロリストと『正義の人々』アルベール・カミュ考 投稿者 木村愛二 日時 2004 年 5 月 25 日 12:46:58)
木村さん、こんにちは。
人は聖書を読むからクリスチャンになるのじゃない、クリスチャンになったから聖書を読むんだ、というので要するにマルキシズムだってそうじゃないかと批判したカミユを思い出します。というかその新潮の全集の何冊かは持ってますし借りた分を含めて若い頃全部よみました。好きです、とても。
が、だからといって日本の左翼批判を展開するために、サルトルvsカミユを持って来て、結果的にサルトル奉じた左翼はみんなダメ、という論法はまったく賛同できません。
日本の左翼の問題はやっぱり別儀だと思われます。しょせんは、右も左も借り物で正義を論証するしかないところに難点があるのです。
で、カミユを単体で読んで、政治情勢及び歴史的事情から考えて、カミユは正しいと判断されることをカミユはのぞまないと思いますね。それこそ、読む前からジャッジするような話で、露程も自ら乗り込んで決意した正しさというものがないです。カミユはそういう人ではないし、むしろこの論争に至る前までの苦闘を考えたら、サルトルあってのカミユだと言ってさえいいと思います。それは別に政治的主調及び行動の問題ではなくて、ものごとをどう考えるかという手続き及びその表現、そしてそうしたものが浮き沈みする社会のあり方をまで考慮にいれてのことです。