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「ブッシュいわく、アブ・グライブ刑務所の解体は新生イラクのシンボル」その他(エル・ムンド)
5月23〜25日のエル・ムンド紙(電子版)からです。盛りだくさんですので、見出しと簡単な内容紹介だけにします。
●『ブッシュ、「新しいイラク開始のシンボル」としてアブ・グライブ刑務所の解体を』
(ワシントン)
ジョージ・W・ブッシュはテレビでの討論会でイラクの平和と安定を保証するため「必要な期間中」は、米軍主導の国連に認められた多国籍軍を駐留させる、また、暫定政府は26名の閣僚、1名の大統領と2名の副大統領、そして1名の首相を持つことになるだろう、と語った。さらに米国大統領は、アブ・グライブ刑務所は「新たなイラクの出発のシンボル」として解体されることを提案した。
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/05/25/internacional/1085441391.html
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このニュース自体は阿修羅で既報ですが、スペイン各紙では、この「新しいイラク開始のシンボル」というブッシュの言葉を大々的に見出しにして報じています。明らかにこの虐待・拷問の「証拠隠滅」を皮肉っているわけで、日本での報道のされ方との違いが面白いと思って紹介しました。拷問暴露の件だけではなくバーグ首切りビデオの証拠まで一片に無くそうとする、WTCの「解体」に続く隠滅作戦ですね。
バーグ首切り事件に関しては、次の投稿も参照してください。(未だご覧で無い方は)
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http://www.asyura2.com/0403/war55/msg/720.html
日時 2004 年 5 月 24 日 22:00:37:
毒を含むビデオ:ニコラス・バーグ事件(ボルテール・ネット)【日本語全訳】
http://www.asyura2.com/0403/war55/msg/754.html
投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2004 年 5 月 25 日 17:41:22
人心を混乱と疑心暗鬼に陥れる悪魔的策謀だと思います
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次の記事は注目すべきでしょう。日本でも報道されたかどうかまだ確かめていませんが。
●『アブ・グライブ刑務所に関する資料の数千ページが紛失、米国上院議員が調査』(23日)
(ワシントン:ヨーロッパ・プレス配信)
二人の米国上院議員が、イラクの刑務所での虐待を調査する上院の重要な委員会に発送された情報のコピーのうち少なくとも2000ページが無くなっている、という懸念を表明した。雑誌タイムは日曜日に、上院の軍事委員会の協力者がその3倍の6000ページ以上におよぶアブ・グライブ刑務所での拷問についての資料が紛失していることを発見した。この資料は軍のアントニオ・タグバ将軍が書いたものである。
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/05/23/internacional/1085349194.html
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それにしても見え見えの隠滅なのですが、ブッシュ政権以前にここまであからさまな証拠隠滅があったのでしょうか。イラン=コントラ事件にしても、隠滅した事実ももうちょっと見つけにくいようにしていたのではなかったか、と思いますが。首をひねります。わざとあからさまにやって、ますます世界の人々の心理を混乱に陥れよう、としているのでしょうか。
●『ワシントン、キプロスのトルコ人地区に対する経済援助を約束』(24日)
(アテネ:AFP配信)
ギリシャの新聞エトノスが日曜日に報じたところによると、キプロスへの米国特使トマス・ウエストンは、キプロスでのトルコ地区の孤立を終わらせ経済的な均衡ととるため、米国が確実な経済援助を行なうだろう、と語った。
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/05/24/internacional/1085361101.html
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もちろんアメリカとイスラエルの露骨なトルコ抱き込み作戦ですが、EUがどう対応するか、見ものでしょう。
次はスペイン国内のニュースです。
●『内相、警察と国家防衛隊の対イスラムテロ部隊を3倍に増員』(24日)
(マドリッド:ヨーロッパ・プレス配信)
ホセ・アントニオ・アロンソ内相は、対イスラム・テロリストに従事する警察と国家防衛隊の情報部隊を、1年半のうちに現在の3倍の約600名に増員することを決定した。
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/05/24/espana/1085416537.html
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ヨーロッパも、恐らく裏では合意済みでしょうが、百歩譲ってそれが本意ではなくても、アメリカ=イスラエルによって進められる「イスラム教徒を怒らせて欧米と全面対決させる」作戦に巻き込まれざるを得なくなります。しかもEUの地中海地域〜中東の今後の展開で鍵を握る国は恐らくスペインでしょうから、そのための体制を整えつつあるのでしょう。これには次のニュースも絡んできます。
●『皇太子夫妻、蜜月として、ヨルダンへ行く前にスペインを回る』(23日)
(マドリッド)
ハネムーンを迎えた皇太子夫妻は、まずスペイン国内のアルバラシンを訪問し、次にサラゴサ、クエンカを旅するなどいくつかの都市を回り、その後27日に、スペインが歴史的に強い魅力を感じている地理的位置にあるヨルダンに向かう。王室のスポークスマンは皇太子夫妻のヨルダン訪問について、これは芸術的・文化的利益であり「スペインほど豊かな財産を提供できる国はほとんどないだろう」と語った。夫妻はヨルダン国王夫妻と過ごす予定である。
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/05/23/espana/1085345988.html
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先日の私の空耳版への投稿「国家と情報の結婚」でも述べましたが、とにかく王室の動きは徹底的に政治的なのです。今の情勢でヨルダンに新婚旅行に行く、ということの意味は、今後のEUの地中海・中東戦略にとって非常に大きな意味を持つでしょう。米英イと対抗してか、実際には協調してか、は見方の分かれるところでしょうが。
当然、この決定はスペイン王室というよりはその裏にあるもっと巨大な組織の意志でしょうが、さらに次のような情報もあります。
●『ハタミ政府、王室の結婚式へのイランの元シャーの未亡人と息子の招待に抗議』(23日)
(テヘラン:AFP配信)
テヘラン政府の外務省は、スペイン王室の皇太子結婚式に、「イラク人民から追い出された」元国王パーレビの未亡人ラファー・ディビアと息子レサ・パーレビが招待されたことに抗議した。
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/05/23/espana/1085339168.html
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「王室どうし」だからしょうがないじゃないか、と思うでしょが、当然ですが、これはイランのイスラム革命とイスラム政府の正統性を認めない、という欧州の意志でもあります。これを「イランへの不当な干渉」と受け取る見方は当然でしょう。
(参考資料)空耳版への投稿:まだご覧で無い方は
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http://www.asyura2.com/0403/bd35/msg/722.html
日時 2004 年 5 月 23 日 04:47:07
国家と情報の結婚
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