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イラク人虐待:米司令官、現場にいた? 米紙報道
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20040524k0000m030024000c.html
【ワシントン和田浩明】23日付の米紙ワシントン・ポスト(電子版)は、イラク駐留米軍のサンチェス司令官が、バグダッドのアブグレイブ刑務所で米兵が収容者を虐待する現場にいたとの「証言」を報じた。虐待事件の被告の上官がそう証言した、と主張する米軍弁護士の話として伝えた。
サンチェス司令官は19日の上院軍事委員会での宣誓証言で、事件を知ったのは、今年1月に米兵が内部告発してからとの趣旨の発言を行っている。今回の報道内容が事実だとすれば、同司令官に偽証の疑いが生じるうえ、駐留米軍最上層部が虐待を承認していた可能性も出てくる。
問題の発言は、被告のアイバン・フレデリック2等軍曹(37)のロバート・シャック米軍弁護士が、4月2日に米軍がバグダッドで開いた公聴会で行った。同紙が入手した公聴会の録音テープによると、シャック弁護士は、フレデリック被告が所属する第372憲兵中隊指揮官のドナルド・リース大尉が、虐待の場にサンチェス司令官と複数の中東軍高官が居合わせたと話した、と語っているという。
リース大尉は、同刑務所で尋問を担当していた陸軍情報部の大尉が、虐待行為を許容していたとも述べたという。
サンチェス司令官の訪問がいつだったかは不明。事件の背景を調査した中東軍のタグバ少将によると、虐待の多くは昨年10月〜12月ごろに起きた。事件の被告は、10月下旬から11月上旬の虐待行為で起訴されている。
イラク国内の米軍拘束施設を監督していたジャニス・カルピンスキ准将が同紙に語ったところでは、サンチェス司令官は昨年10月に3回、アブグレイブ刑務所を訪問している。
毎日新聞 2004年5月23日 18時26分