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イラク:大統領宮殿の米使用ダメ
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20040524k0000m030023000c.html
【バグダッド山科武司】米英占領当局(CPA)が本部として使用している旧フセイン政権の大統領宮殿を、イラクの主権移譲後に米国が大使館として使いたいと求め、イラク統治評議会(GC)メンバーが反発していることが分かった。22日付地元紙「サバアルジャディード(新しい朝)」紙が報じた。
同紙によるCPAのブレマー長官は17日に行われたCPAとGCメンバーの会議の席上で申し入れたという。理由として大使館職員が大規模になり、収容できる適切な施設がないことや、損傷した大統領宮殿を米国が相当額かけて補修した−−などを挙げている。
これに対しメンバーの一人、イラク国民会議(INC)代表のチャラビ氏は「宮殿はフセイン政権以前のファイサル国王時代に建設されたものでイラク国民の財産だ」と反論。別のメンバーも「補修費がかかったのは米国が爆撃で破壊したためで理由にならない」と述べたという。
さらに別のメンバーは「バグダッド国際空港近くの外交官エリアにも広大な土地はいくらでもある。大統領宮殿が欲しいのならバグダッド郊外にもある」と述べたうえで、「バグダッド中心部に大使館を置きたいなら旧バース党汎アラブ本部におけばどうか」と米国を皮肉ったという。
結局話し合いはつかず、結論は次回以降の会合に持ち越されたと同紙は伝えている。同紙は、CPAの肝いりで創刊されたサバ紙の編集長が独立して発刊した独立系の新聞。
毎日新聞 2004年5月23日 18時23分