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イラク:米、チャラビ議長への支援打ち切り
【ワシントン中島哲夫】米国防総省はイラクの旧反体制組織・イラク国民会議(INC)に提供してきた毎月約34万ドルの支援を、アハマド・チャラビ議長(イラク統治評議会メンバー)への信頼喪失を理由に5月分までで打ち切った。ロイター通信が18日伝えた。同省はもともと悪評の高かった議長をひいきにし、暫定政権のトップに据えようと動いたこともある。認識の甘さによる誤算が、また一つ露呈した形だ。
同日、上院外交委員会の公聴会に出席したウルフォウィッツ国防副長官はINCへの財政支援の停止を認め、「(支援継続が)もはや適切でないと我々は考えた」と証言。米軍にとって「極めて重要な情報」をチャラビ議長から得てきたが「今後は通常の情報経路を通じて入手を図る」と説明し、その重要情報に問題があったことを示唆した。
議長はイラクの大量破壊兵器について昨年、「ありかを知っている技術者や科学者が何千人もいる」と公言。今年3月には、世界の注目を浴びたものの根拠薄弱と分かった「移動生物兵器実験室」の情報源が、議長の側近の兄弟だったことも発覚した。
ロイター通信は、チャラビ議長の活動が主に権力欲によるものだという疑いも、支援停止の理由になったと報じた。
チャラビ議長は亡命イラク人の組織としてINCを創設したが、ヨルダンでの詐欺事件で欠席裁判により禁固22年の判決を受けた経歴をはじめ、悪評がつきまとった。早くからINCへの財政支援を続けていた米国務省は、使途への疑問から一時中断し、イラク戦争前に再開したものの昨年9月で打ち切った。
しかし国防総省は、フセイン政権崩壊の直前にチャラビ議長ら約700人のINCメンバーを米軍機でイラク入りさせるなど優遇してきた。米メディアは、議長が英語に堪能で宗教色の薄い民主主義を唱えたために国防総省の支持を得たと報じている。
毎日新聞 2004年5月19日 10時28分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/afro-ocea/news/20040519k0000e030021000c.html