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http://www.asahi.com/international/update/0516/010.html
米国の民間団体「憂慮する科学者同盟」(UCS)は13日、今秋にも米国内に配備されるミサイル防衛システムについて、「実戦では機能しない」という報告書をまとめた。米会計検査院も先月、懐疑的な報告書を発表しており、配備を急ぐブッシュ政権への風当たりが強まっている。
UCSの科学者やマサチューセッツ工科大の専門家が、国防総省関係者らの議会証言や公表資料を詳細に分析。大気圏外を飛来中のミサイルを迎撃する「地上配備ミッドコース防衛」(GMD)の有効性を検証した。
報告書は、レーダーやセンサーの性能に問題があることや、迎撃実験の条件設定が実践的でなかったことを指摘。「北朝鮮がハワイを長距離弾道ミサイルで攻撃した場合、迎撃ミサイルで破壊することはできないだろう」と批判した。
国防総省は9月末までに、GMD用の地上配備型ミサイル計10基をアラスカ州とカリフォルニア州に配備。太平洋越しに飛来する弾道ミサイルを追跡するレーダーと連結する。05年末までに計20基に増やす予定だ。
UCSは「いったん配備を凍結して、より実践的な迎撃実験をするべきだ」としている。
(05/16 16:35)