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「特別法廷に正当性ない」 フセイン弁護団の仏人弁護士
イラクのフセイン元大統領の弁護団の中心メンバーでフランス人のエマニュエル・リュド弁護士(49)が13日、パリで朝日新聞記者の取材に応じ、フセイン氏ら旧政権を裁くイラク特別法廷について、「国際法上、主権国家を代表していないイラク統治評議会が設置した特別法廷に、法的な正当性はない」と批判、代わりに国連が任命する判事による国際法廷をイラク国外に設置するよう求める考えを明らかにした。
リュド弁護士はフセイン氏の妻と娘が選任したヨルダン人やエジプト人、米国人ら20人で構成する国際弁護団の一人。
リュド氏は、イラク戦争を「国連決議のない違法な侵略戦争」として、「フセイン氏の身柄拘束そのものに法的根拠がない。違法な手続きに基づいてフセイン氏が処罰を受ける理由はない」と無罪を主張。クルド人やシーア派住民の虐殺など「人道に対する罪」での訴追が検討されている点については「どの期間の行為について、具体的にいったい誰が何を訴追するのか、今も明らかにされていない」と批判した。
統治評議会の法律顧問チャラビ氏は、特別法廷の判事と検事の選任を終え、来年からフセイン氏ら100人以上を裁く審理をイラク国内で開く方針を表明している。
これに対して、リュド氏は「イラク人による裁判は(旧政権への)復讐になる可能性が高い。中立ではないばかりか、フセイン氏の安全も確保できない」と指摘。イラク国外での審理を求めるとともに、国際法廷ができるまでイラク側にフセイン氏の身柄を引き渡さないよう米国に要求していくことも明らかにした。
ブッシュ米政権が国際法廷の設置に難色を示している点について、「裁判が長期化すれば、米国に都合の悪い証言も出てくる。フセイン氏の裁判をイラク人に任せて早く片づけたいのだろう」と述べた。
弁護団はフセイン氏と接見できるよう米側に求めているが、実現していないという。フセイン氏の所在についてリュド氏は「イラク北部のクルド人地域にある米軍基地内と思われる」と語った。 (05/15 06:28)
http://www.asahi.com/international/update/0515/001.html