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２００４年 ５月１３日 木曜日 □□□□ □■ （転送歓迎）
［目次］
・イラクの80%、占領当局を信頼しない
ワシントン・ポスト ５月１３日 英字報道から訳
・米国防長官が突然、バグダッド訪問／ ほか
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☆★80% in Iraq Distrust Occupation Authority
イラクの80%、占領当局を信頼しない
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収容所スキャンダル前の調査結果で明らかに、米高官を悩ます
ワシントン・ポスト ５月１３日 木曜 byトーマス・リックス記者
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A22403-2004May12.html
占領当局として実施した新しい世論調査によると、イラク人の５分の
４がアメリカ占領当局および合同軍に否定的な見解を持っていると答
えた。
今回の世論調査によると、質問に回答したイラク人の８０％が合同
軍暫定当局に信頼を失っていると答え、８２％がイラクに駐留するア
メリカおよび同盟軍に賛成しないと答えた。
以前の調査との比較はできないが、文民行政官ブレマーの高級顧
問をつとめるドナルド・ハミルトンは、「一般的に言って、これは低下傾
向にある」と語った。彼の話では、占領当局は昨年からイラクにおけ
る調査に権限を与えられていたという。
今回の調査はバグダッドおよび他の数ヵ所の都市で３月末から４月
初めにかけて、合同軍に対する武力衝突のうねりが高まる前に、しか
も拘束者虐待スキャンダルがイラクの米当局にとって大問題をなる数
週間前に実施された。
新しい世論調査のデータは、公式には発表されていないが、占領当
局の高官とワシントン（米国政府）に関心を引き起こしている。という
のも、それはイラクにおけるアメリカの努力がイラクの大衆世論を獲
得できていないことを示す追加証拠を提供するからである。
ブッシュ政府とアメリカ軍は、米国がイラクで目標を達成するうえで
カギとなる問題は、少なくとも大部分のイラク人から穏やかな支持をと
りつけ、治安を保証するイラク軍を創設することだと言ってきた。
陸軍諜報局の責任者アレクサンダー准将は、「どのようにして・・・
（イラク）国民の感情と知性を獲得するかは、われわれがほんとうにな
さねばならないことの一つである」と、今週はじめに開かれた上院軍
事委員会で述べた。「それはこの問題を解決するだけでなく、中東に
おける残りの問題を解決するうえでもカギとなる」と。
ブレマーのために世論調査をおこなったというハミルトンは、調査対
象となったイラク人の数や他の方法上の詳細について説明を辞退し
たが、しかし、電子メールで、「世論調査は全般的にいって信頼でき
る」と述べ、新しい調査結果は他の世論調査の結果と一致していたと
語った。
国防総省諜報局で元・中東問題分析官をしていたジェフリー・ホワイ
トは、新しい調査データは「占領当局と占領軍はますます不人気にな
りつつある」という事実を反映している、と指摘した。
ここ数ヶ月、「多くの人々が、私も含めて、ひじょうに悲観的になって
きた」と彼は言う。その傾向を反映して、治安問題を心配していると回
答したバグダッド住民の割合は、着実に増えてきた。新しい世論調査
では７０％が治安問題を「もっとも緊急の問題」にあげ、１月の５０％、
２月の６０％、１ヶ月後の６５％と上昇している。
全体的に、調査した６３％が治安問題がイラクの直面する最も緊急
の問題だと答えた。調査は、バグダッドに加えて、イラク北部の都市
モスル、南部の都市バスラ、ナシリーヤ、カルバラで実施された。幾
つかの質問は、騒然としたイラク西部の街ラマディでもおこなわれた。
ラディカルなシーア派聖職者サドル師に率いられた民兵が４月に蜂
起する直前に実施された今回の調査では、イラク中部から南部の住
民の大部分が彼を支持すると答え、バグダッドでは住民の４５％、バ
スラでは６７％が彼を支援すると答えた。
アメリカ軍と占領当局はサドルを殺害するか捕獲すべき社会の敵と
宣言していたので、これらの数字が注目される。
陸軍は数週間にわたってイラク中部で策を弄してきたが、時折り彼
の民兵の一部と戦うものの、聖都ナジャフでの正面衝突は回避して
いる。昨日は、米軍戦車とヘリコプターがカルバラで彼の民兵と戦っ
た。
世論調査では２、３の見通しを明るくさせる点もあった。イラク人警
察は、質問にあげられた７つの機関のうちで最高、７９％の肯定的評
価を得た。再編されたイラク軍は６１％の肯定的評価でまあまあだっ
た。
６月末に占領当局から制限された主権を移譲されることになってい
る暫定政府を誰が任命すべきかについて、これらの世論調査では広
く意見が分かれた。
もっとも多かったのは２７％で、イラク国民が新しい指導者を任命す
べきだとし、２３％が裁判官だとした。
わずか１％の十分の一だけが、来年に実施される選挙までイラクを
管理運営するという前提で、アメリカの任命したイラク統治評議会が
政府を指名するべきだと答えた。
占領当局が任命すべきだと答えた者は誰もいない。
彼らの未来への外国人の関与には全般的に懐疑心を示していて、
調査に応じた住民の８３％が、イラク人のみが２００５年の選挙管理
に参加すべきだと答えた。
今回の世論調査の結果は、同じ時期にイラクでおこなわれたＵＳＡ
トゥデーとＣＮＮ、ギャラップの調査と一致し、そこではイラク人の５７％
が外国軍はただちにイラクを去るように求めた。
だが一部のペンタゴン高官は異なる情勢評価を持っている。
統合参謀本部議長で空軍大将のリチャード・マイヤーは、「真実は、
イラク国民の大部分がイラクに民主主義が実現されるのを求め、未
来が抱く問題に積極的であり、われわれ兵士の努力の多くに感謝し
ている」と、昨日の上院公聴会で述べた。
昨日発表された世論調査は、イラクをめぐるアメリカの大衆世論が
変化したことを示していた。
「最初は、多数のアメリカ人（５１％）が戦争はうまくいってないと答え
た」とピュー調査センターは報告した。それは１月に同じ回答をした者
の２倍のパーセンテージである。
しかし、この調査ではアメリカ人の５３％が、安定したイラク政府が設
立されるまで軍隊の駐留を支持すると答えた。
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☆★米国防長官が突然、バグダッド訪問／ ほか
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●「一刻の油断もできない」、厳しい状況−オランダ兵死傷で陸幕長
時事通信 [5月13日21時2分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040513-00000411-jij-int
陸上自衛隊が活動しているイラク南部サマワで、オランダ兵２人が
手投げ弾で死傷した事件について、先崎一陸上幕僚長は１３日の定
例記者会見で「全般的に厳しい状況が続いている。手投げ弾や迫撃
弾による攻撃が身近なところで起きたということで、一刻の油断もでき
ない」と治安悪化に懸念を表明した。
●イラク人虐待： 事態打開へ米国防長官がイラク電撃訪問
毎日新聞 ５月１３日 ２１：０９
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20040514k0000m030085000c.html
【バグダッド杉尾直哉】米国のラムズフェルド国防長官は１３日、マイ
ヤーズ統合参謀本部議長らとともにイラクの首都バグダッドを電撃訪
問した。 ・・・ ＡＦＰ通信によると、長官はバグダッドへの機中で「イラ
ク訪問が（虐待事件の）火消しのためだと思う人がいれば、それは誤
りだ」と強調。・・・ 長官は駐留米軍トップのサンチェス司令官と協議
するほか、バグダッド郊外のアブグレイブ刑務所などの施設を訪れ
「日々の収容業務」を現場で兵士から聞き取る意向を示した。
●ナジャフ、カルバラで戦闘 イラク人２人死亡
朝日新聞 ５月１３日 １９：４１
http://www.asahi.com/international/update/0513/013.html
米軍は１３日、イスラム教シーア派の聖地であるナジャフ、カルバラ
両市で同派強硬派指導者ムクタダ・サドル師派の民兵らと激しい戦
闘を交わした。いずれも市中心部のモスク付近に交戦が及んでいる
模様だ。・・・ サドル師は１２日、ナジャフで記者会見し、「ベトナムを
思い出せ。我々はベトナム人以上に勝利の手段を持っている」と徹底
抗戦の姿勢を改めて強調。アブグレイブ刑務所でのイラク人虐待も
批判した。
●イラク人虐待： 窮地のブレア英首相 与党からも批判の声
毎日新聞 ５月１３日 １９：４６
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20040514k0000m030050000c.html
【ロンドン山科武司】英軍兵士によるイラク人拘束者虐待疑惑を引
き金に、ブレア英首相が窮地に陥っている。疑惑解明中に謝罪したも
のの、新たな虐待疑惑が発覚。英兵による虐待の可能性を指摘した
赤十字国際委員会（ＩＣＲＣ）の報告書を最近まで全閣僚が読んでいな
かったと判明したためだ。後手に回った対応に労働党の支持率は１９
８７年以来の低率に下降し、党内からも首相批判の声が漏れ出した。
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