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http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20040508i111.htm
【ワシントン=菱沼隆雄】国際テロ組織アル・カーイダやこれにつながるアジアのテロ集団が、アジア海域に出没する海賊と手を結び、海上航路の要衝であるマラッカ海峡などで海上テロを引き起こす事態を米政府が強く懸念し、日本を含む関係国と対応について協議を始めていることが分かった。
米政府高官が7日明らかにした。米政府は7月初旬にジャカルタで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)でもこの問題を提起し、多国間での議論も急ぐ方針だ。
同高官は「この地域で暗躍しているテロ集団と海賊が手を結ぶことは我々にとって深刻な懸念だ」と述べ、インドネシア・バリ島での爆弾テロ事件などに関わったジェマア・イスラミア(JI)など、アル・カーイダと関係するテロ集団を念頭に、海上テロを引き起す可能性が高いことを強調。
また、「アル・カーイダは(2000年10月にイエメンのアデン港に停泊中の)米海軍駆逐艦コールを爆破している」などと述べ、これまでにも海上テロを引き起こした“実績”にも触れ、「海上テロがいつ起きても不思議はない」と語った。
国務省筋も、「テロリストには資金があり、犯罪者集団の海賊を雇い入れるなど、両者の結びつき方にはいくつものバリエーションが考えられる」と説明。ソフトターゲットを狙ったテロが頻発し、マラッカ海峡を年間約5万とも言われる船籍が運行していることを考慮すると、「(テロに)どこが脆弱かを踏まえればマラッカ海峡だけ(が危ない)とは言えない」となどと語り、アジアの他の海峡も警戒を要するとの認識を示した。
国際商業会議所(事務局・パリ)によると、2003年に東南アジア海域で発生した海賊事件は189件で対前年19件増。マラッカ海峡での海賊事件は16件から28件に増加している。一方、米政府が4月に公表した2003年版の国際テロリズム報告によると、アジアでのテロ件数は70件に達し、地域別では最多となっている。
国防総省内にはアジアの海上安保を保持するために、「高速艇や海の特殊部隊の投入なども考慮している」(米太平洋軍のファーゴ司令官)との発言もある。同高官も「この問題については日本や関係国と話を始めている。また、ARFなどでも取り上げる」と語った。
(2004/5/8/19:48 読売新聞 無断転載禁止)