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「ファルージャ: 勝利は集団墓地の上にそびえる/IPS」・他 (山本史郎氏・ニュース紹介)
http://www.asyura2.com/0403/war54/msg/955.html
投稿者 シジミ 日時 2004 年 5 月 08 日 17:54:49:eWn45SEFYZ1R.
 

2004年 5月8日 土曜日   □□□□□ □■  (転送歓迎)

[目次]
  ・虐待問題: 発表に軍圧力/広範囲で/諜報担当者から命令
 ☆ファルージャ: 勝利は集団墓地の上にそびえる
             インター・プレス・ニュース(IPS) 5月3日発
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 ☆★虐待問題: 発表に軍圧力/広範囲で/諜報担当から命令
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●虐待写真の放映、米統参議長要請で2週間遅れる
読売新聞 5月8日 13:37
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20040508i105.htm
 【ワシントン支局】米軍によるイラク人虐待に関する7日の米議会公
聴会で、マイヤーズ米統合参謀本部議長が、米CBSテレビが4月中
旬に虐待の写真の放映を予定していたのに対して、現地情勢悪化を
理由に同テレビに放映延期を要請し、放映が約2週間遅れたことが
明らかになった。 ・・・

●イラク人虐待: 「米軍、広範囲で」 赤十字が異例の公表
毎日新聞 5月8日 11:48
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20040508k0000e030044000c.html
 【ジュネーブ大木俊治】赤十字国際委員会(ICRC)は7日、米軍によ
るイラク人収容者への虐待がアブグレイブ刑務所にとどまらず広範囲
で行われ、今年1月、米軍に改善を求める報告書を提出していたこと
を明らかにした。 ・・・ 「捕虜訪問を続ける妨げになる」として報告書
の詳細に触れることは避けたが、アブグレイブ刑務所での虐待は「一
部の例外的な事例ではない」と述べ、米軍による虐待行為が広範囲
にわたっていることを認めた。 ・・・

●「軍情報担当者の指示で虐待」女性米兵が米紙に
日経新聞 5月7日 
http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt57/20040508AS3K0801408052004.html
 【ワシントン7日共同】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は7日、イラク
人虐待事件で告発された女性米兵のインタビュー記事を掲載、米兵
は軍情報担当者らから「憲兵の仕事はイラク人が話をしたくなるよう
に、眠らせず、ひどい体験をさせることだ」などと虐待の指示を受けて
いたと語った。 ラムズフェルド国防長官らは同日の議会証言で、虐
待は少数の仕業との認識を示したが、虐待が組織的に行われていた
疑いがより濃厚となった。・・・

★Soldier Says Role Was to 'Make It Hell' for Prisoners
 Reservist Tells of Orders From Intelligence Officers
ワシントン・ポスト 5月7日 (英字報道)
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A9130-2004May7.html
 アブ・グレイブ刑務所での虐待問題で告発された憲兵将校サブリナ・
ハーマンは、・・・憲兵の仕事は彼らを眠らせないで、供述しやすくする
ために、地獄のような目に遭わせることだ、と、バグダッドから電子メー
ルで答えた。それは諜報担当将校からの命令だったと述べた。

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  ☆★IRAQ:Victory Rises Above a Mass Grave
    ファルージャ: 勝利は集団墓地の上にそびえる
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インター・プレス・ニュース(IPS)  by アーロン・グランツ
http://ipsnews.net/interna.asp?idnews=23567

 ファルージャ、5月3日発、IPS
 −−外科手術用のマスクをつけた地元有志が、ある家屋の前庭に
浅く掘った墓から中年女性の腐敗した遺体をとりだしている。その遺
体は三週間もそこに横たわっていたのだ、と、家の持ち主が話した。
−−
 彼女が夫と一緒に街を離れようとしていたとき、米軍機が彼女の乗
った車を爆撃した。夫は隣の家の庭に葬られた。車の残骸は2、3メ
ートルも散らばっている。

 その家の持ち主はIPSの記者に、「私たちは彼女に適切な埋葬をし
てやれなかった」と話した。「私たちが外に出ようとするたびに、アメリ
カ軍の狙撃兵がわれわれを銃撃してきたからね。彼らは、米軍機が
爆撃したあとの車から彼女の遺体を運び出そうとしたときにも、私たち
を撃ったんだ」。

 その医療チームの責任者は、包囲されていたあいだ、彼の病院の
救急車は米海兵隊の狙撃兵から2度も銃撃されたと話した。それで
病院のボランティア・スタッフが一人殺された。

 「アメリカ兵は犬畜生だ。彼らは人道援助のスタッフであっても殺そう
とする。人道援助のスタッフ、医者、救急車であっても彼らは攻撃し、
殺そうとする」。米軍の爆撃で派傘入れたビルのしたでは、もっと多く
の死体が腐敗するままになっている、と彼は言った。

 ボランティア・スタッフはその女性の遺体を担架に乗せ、集配用の小
型トラックへと運んだ。30分後、米軍によって4月に殺された300人
の遺体と並んで、彼女は市営のサッカー競技場に葬られた。

 サッカー競技場には、モスク(イスラム礼拝所)から派遣されたボラ
ンティアと地元のスタッフが新しい墓用の溝を掘っていた。新しい遺体
が到着すると、彼らは穴に安置して土でおおった。そのあと、コンクリ
ートの平板がその上に置かれた。

 「市の墓地には空き地が足りなくなった」とファデル・アッバス・フラッ
フ(30歳)が説明した。彼は銃をとってアメリカ軍と戦ったが、この五
日間は死者を埋葬する仕事をしている。「時には、土地を確保するた
めに、二人を同じ墓に埋葬することもあった」という。

 空爆が終わって、住民は愛する者を捜して墓地のファイルを調べは
じめた。そのなかに50歳のアフメド・サウド・ムハシン・アル=イサウィ
がいる。彼は避難民となってキャンプで3週間を過ごしたあと、ファル
ージャに戻ってきた。18歳と13歳になる彼の二人の従兄弟が競技場
に埋葬されているのが発見された。

 「二人は自分の家にとどまって、外に出なかった」と彼は言う。「しか
し、二人はそれでも死んだ」。他の親類は街を離れようとしたが、絶え
間ない米軍狙撃手の銃撃にさえぎられた。

 アフメド・サウドは、姪も米軍の攻撃で殺されたが、彼女の遺体は見
つかっていないと話した。彼女の8人の子どもたちも誰一人居場所が
つきとめられていない。「(アメリカは)毎日のように、サダム・フセイン
が多くの集団墓地を作ったと示したが、占領に抵抗するのは正常なこ
とだ。米軍はどうして、こんなこと(無差別殺人)をできるのか? 幼い
子どもやその家族さえも殺された」。

 しかし、死体の異臭がただようなかにもかかわらず、ファルージャに
は勝利感もあった。

 今、カラシニコフ銃を持った若いムジャヘディン戦士が、車やバイク
に乗って市内を走っている。通りで出会った人々は彼らに励ましの声
をかけている。別の小さな群衆が壊されたモスクのまわりに集まって
いる。米軍の爆弾が落ちた痕を示す二つの穴には、汚水がたまり始
めている。そこらじゅうが破壊されたにもかかわらず、ここに集まった
男たちの大部分は、激戦を勝利したと感じている。

 「25日間、彼ら(米軍)は持てる武器のすべてを使った−−戦車、飛
行機、ヘリコプター、その他あらゆる多くの兵器だ」と、アヤド・タピド・
アッバスは話した。「彼らはこの英雄の街に踏み込むことができなかっ
た。神はわれらとともにあり、われわれは正しい。もし誰であれアメリ
カ人がこの通りに姿を見せたら、われわれはそいつを殺す」。

 モスクから来た部族長のアブドル・カドル・アル=イサウィは、もう一つ
先んじて指摘した。今週公表されたアメリカ兵がアブ・グレイブ刑務所
でイラク人収容者を拷問している写真は、アメリカの占領下では受難
を虐待が標準なんだと教えている、と彼は言った。「この拷問は処罰
なしには済まされないだろう」と彼はIPS記者に言った。「これは私たち
の尊厳を踏みにじった。ファルージャの住民が話しているのは、こうい
うことだ」。

 4人のアメリカ人契約者(訳注:傭兵)が殺され遺体が街を引き回さ
れたあと橋に吊された事件に刺激された怒りは、彼を悩ますことはほ
とんどない。もしアメリカが任命したイラク統治評議会メンバーが投獄
されたイラク人に対する虐待行為への対処を間違うと、彼らも同じよう
な運命に遭遇するだろう、と彼は言う。

 「われわれは統治評議会メンバーを引きずり出し、ファルージャの古
い橋に彼らを吊すことを神に誓う」と彼はIPA記者に語った。「それは
アメリカと今回の破壊を引きずり込んだ者たちであり、ファルージャの
全家族(の意思)にかかっている」。

 アル=イサウィは、そうした行為がテロに等しいということを否定し
た。「イラクにテロリストがいるのか? 事実としてテロは存在しない。
われわれは自分たちの家と街を守るだけだ」。

 しかし今のところ、ファルージャの人々は占領当局が任命した統治
評議会とは最小限の接触しかない。

 彼らのレジスタンス運動はもう一つの奇妙な勝利をもたらした。サダ
ム・フセインの共和国防衛隊の元将官を復帰させたことだ。ファルー
ジャ出身のジャシム・モハンメド・サレフ将軍は、新しくイラク人ファル
ージャ防衛旅団の指揮官に任命された。サレフは街に到着したとき、
見物人から励ましを受けた。(訳注:このあと、米国防総省は彼の上
にもう一人の指揮官を任命した)。

 しかし、彼は完全なフリーハンドを持てないだろう。米海兵隊は市外
に出たばかりのところに常駐しており、サレフ将軍は米軍の上官に報
告しなければならなくなる。

 米軍広報責任者キミット准将は、「われわれは確かにファルージャ
から撤退したのではない」とバグダッドでの記者会見で述べた。

 通りは比較的に平穏であるにもかかわらず、ファルージャには電気
も水道もまだない。しかし、やがて爆撃と狙撃が終わるということは、
何百人の死者にふさわしい埋葬をおこない、弔いが始まるという意味
である。
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