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皆さん、おはようございます。
『「イラク日本人人質事件・被害者自作自演説疑惑」の「根拠」を検証するページ』
http://www.geocities.jp/iraq_peace_maker/index.html
というサイトを運営している者ですが、問題の「イッテ、イッテ」については↓のような指摘もありますので、参考までに紹介します。
#私のサイトへの批判(?)も書かれていますが。それはまあそれとして・・・(汗)
・東海大学文学部で古代西アジア史を担当している春田晴郎氏の指摘より
http://bosei.cc.u-tokai.ac.jp/~haruta/indexj.html
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04/04/22
参考URL:http://8302.teacup.com/kagoshima/bbs
意外に大騒ぎになっている「いって、いって」問題。もちろん、内藤氏はきちんとした研究者ですから上記の義務は果たされることでしょう。
なお、前日↓の方で、「inta 「お前(男性)」という状況にぴったりな言葉」と書いたのはバクダード方言(これしか調べられなかった)です。解放に立ち会ったイラク人が言っていたのもこれだと思います。ただし、ファルージャはまた方言が異なる----ユーフラテス方言?----のですが、ここらへんは日本人学者よりはイラク人インフォーマントに聞くべきことでしょう。←04/22.
[同日追加:内藤氏のコメントとは関係ありませんが「タオル」は何でしょうねぇ。文語 ta?a:la 「来い!」----?はアイン;?LWのVI形命令形----に相当する口語方言形とみるのがやはり順当でしょうか? /]
[同日追加:日本音響研究所の鈴木松美所長のコメントをもらう前に、まずタモリの「空耳アワー」でテストを! /]
[04/04/23追加:アラビア語に詳しい人にお聞きましたが「いって」は別の、あの状況で何ら不自然でない、単語である可能性もあるそうです。なお、この方とお話しした際、向こうの方から先に「空耳アワー」という言葉が出てきましたこと注記しておきます。 /]
[04/04/26追加:↑の専門家の見解。なお、内藤正典氏は5/1に朝日カルチャーセンターで講義されるようですから一般の方(ってどうもこのホームページ見ていないんだろうな)はどうぞ。 /]
[04/04/26追加:「言って言って」はいつのまにか立ち消えに…… 私が知りたいのは、(1)産経 & フジTV は「本気」だったのか?(2)政府与党内にも本気に受け取っていた者はいるのか(3)一部中東研究者はマスコミに利用されただけなのか? /]
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(引用者注記:以下は2004.05.07追記)
「言って言って」騒動の教訓
04/05/01
「陰謀論」が公的な言説にまで流布するのは、なにもアラブ社会だけでないことが明らかになりました。
そして、その言説形成に、一部の中東研究者が関わっていたことも見逃せません。
私は、この人質バッシング現象全体は、「タクフィール」と比較できると思いますが(ちゃんとした)専門家の方々の認識はいかがでしょうか?
(中略)
[同日追加:陰謀論と中東研究者に関して。↓↓で「サファル月を「シフル月」と書いていた新聞」として産経新聞の私の見た版を挙げていますが、これはもともとのイラク:邦人誘拐事件に関する声明テキスト分析(中東調査会 研究員 高岡 豊) 4月13日updatedが間違っているんですね。しかもアップ後18日経った今日もまだそのまま。この「分析」がヒロシマ、ナガサキの綴り間違いについて論じている、というのは「マーフィーの法則」のなせる業でしょう。ところで、『正論』(や『諸君』)の最新号の内容は予定通りだったんでしょうか?「自作自演説」を展開するつもりを変更して質の低い埋め草ライターの記事でごまかした、という可能性は?-----と考え始めると私も陰謀論の森に沈んでしまうようです。 /]
[同日追加:「イラク日本人人質事件・被害者自作自演説疑惑」の「根拠」を検証するページなどから来られた方へ。「お前」のバクダード方言として私が挙げている語形は、"inta"ではなく、inta インテ、です。なお、このようなサイトから来てみるとえらくふざけた内容のように思われる方もおられるかもしれませんが、それなりに真面目なページです。私は基本的に「3人の人質が経験した恐怖の凄まじさ」を想像できない・しようとしない言説(ほんのごく一部ですが3人を支援しているつもりの人の中にも見られます)に対して腹が立ってここを書いていますので、↓の外務省のパンフの内容にはどのような人であれ、もっと注意を払ってもらいたいと願っています。もちろん「記者会見」の第一の目的は「被害者のリハビリのため」にあると考えていますから、最もショックの大きかった被害者の方は、出来るようになったらすれば良いし、別にしなくてもかまわないと思っています。 /]
[04/05/04追加:↓の「一橋大学内藤正典氏は取材の詳細を明らかにする社会的義務があります」に関して、次のページがあることに気付きました:Article 2479 at 04/04/24 06:50:47 Subject: [paml:02479] 自作自演説を検証するための資料: 内藤教授からのメール。リンク先は「反戦・平和アクションメーリングリスト」で、転載元の"future-info"は中村敦夫参議院議員に関連するメーリングリストらしいです。メールアドレス"tjst..."は本文に出てくる辻下氏のものでしょう。そもそもここで引かれる内藤氏のメールが本物かどうか保証はないのですが、一応信じることにしますと:「産経」の記事3邦人人質ビデオ未放映映像を解析 内藤正典・一橋大大学院教授には完全な捏造が含まれていることになります。当然、内藤正典氏は「正式な抗議」を行なったはずでしょうが、それはどこで見ることができるのでしょうか??まさか、全国紙に載った記事に対して、このようなメール1本でその訂正が行なえるものだ、と考える研究者はいないでしょうし。いずれにしても「言って言って」騒動は研究者の「自己責任」というものを考える格好の材料になりますね。 /]
[04/05/06追加:↓「「inta 「お前(男性)」という状況にぴったりな言葉」と書いたのはバクダード方言」の典拠は、Nisar Malaika, Grundzuge der Grammatik des arabischen Dialektes von Bagdad, Otto Harrassowitz, Wiesbaden, 1963. ただしこの本では、/-nt/→/-tt/という変化として、bint→bitt「娘」が挙がっています(他に、?ind-→?idd-も)ので、近隣の方言あるいは話者の階層によってはこの音変化が他の語に及ぶものがあるのかもしれません(がよくわかりません)。なお、itta(←inta)「お前」はスーダン・チャド方言には存在しますが遠すぎるので援用は無理でしょう。 /]
[同日追加:個人的には「いって」については解決しました。ビデオの音がどのような言葉であるか、あるいはそもそも言葉なのか、はともかくとして(もちろん、言葉であればアラビア語でまず解釈すべきでしょう)、「イッテ」が「お前」を意味するイラクの方言は存在します。典拠:Farida Abu-Haidar, Speech Variation in the Muslim Dialect of Baghdad -- Urban vs. Rural, in:Zeitschrift fur arabische Linguistik, 19, 1988, 74-80 (esp.79). 田舎あるいは下層の方言では、C1vC2C3vタイプの2音節語でC3が/d/,/t/のときにしばしばC2がC3に同化する、と明確に書いてあります。「お前」の男性形こそ挙げられていませんが、女性形で"itti"(←"inti";文語では"anti")が出ているので、対応する男性形"itta"が存在することは疑いありません。著者は/a/を用いていませんが/a/と/a/の差は軽微ですし、上掲のMalaikaの写し方も考慮すれば"itta"でもとくに問題ないでしょう。つまり、「イッテ」が「お前」を意味するイラクの方言は存在することになります。通訳の人に対するあらぬ疑いをかけていた人は真剣に反省すべきでしょう----実を言うと私も少し(^^;)。 /] (以下略)
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04/05/07古代史研究者からのお気楽な感想です----古代だと数字の読み方がよくわからん言語は結構ありますが。
ベッカムのインタビュー聞いて「この単語は英語ではありません」
と専門家が言うようなものでしょうか。(なお、↓↓5/6追加分で「下層」という表現はあまり適当ではありませんでしたね。)
ラテン語とスペイン語が読み書き会話できても、フランス語が聞き取れるとは限らない
ひとくちにアラビア語と言っても、実際、そのくらいの相違があるのでしょう。
郡山さんが「イッテ」の意味を知っていても不思議ではない
おそろしく基礎的な語彙ですから、カタコトの会話中にも現れる可能性大です。以前の入国の際でも、あるいは今回の長い拘禁中の食事や移動時にでも知る機会はあったでしょう。もちろん、今回日本に帰国してから学習した、という可能性が完全に排除されるものではありませんが。
信用のない私のページ
ところで、このページは4/28に「イラク日本人人質事件・被害者自作自演説疑惑」の「根拠」を検証するページ Q32に捕捉されているのですが、その後上掲ページの作者がこの件に関して「筆者お勧めのページ」として挙げているのは、根拠なく妄想を書き連ねているページばかりです----しかも、これが重要なのですが、どう考えても人質の方を貶める内容ばかり。「市民運動」系の「お仲間」の言説を重視するのも結構なんですが、もう少し中身を吟味されたらいかがかな、と。
「わかる人にわかればいい」というスタンスを初めから取るつもりはないのですが、まぁ難しいものですね、ただ、こういうごく些細な点で情報発信を止めてしまってはいけない、というのははっきりしていますが。
繰り返しになりますが、私は「3人の人質が経験した恐怖の凄まじさ」を想像できない・しようとしない言説に腹が立ってここを書いています。←04/05/07.
[同日追加:↑ですごく偉そうなことを書いていますが----アフリマンに取り憑かれていたらしい----、少し平静になって話の腰を折ります。私はイラクに行ったこともありませんし、アラビーはまったく一言も聞き取れませんし話せません(サラームだけや----なぜあんな言葉がしゃべれる?)。だからこそ、逆に……という思いは、このページを読んでおられる研究者の方々は理解されるのではないか、と期待しております。ところでまったく話変わりますが、初めてシリアに入ったときに、入国カードを渡したら全然別人のが返ってきて、ほんとに危ないところで気付いたことがあります。出国の手続きはいい加減でもいいんですが、入国時は絶対に油断してはいけません。 /]
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『「イラク日本人人質事件・被害者自作自演説疑惑」の「根拠」を検証するページ』を更新しました
「週刊現代」5月22日号に掲載された今井紀明さんへの単独インタビュー記事 「今井紀明 異常なバッシングへ大反論『政府は僕らの自作自演にしようとした』」を取り上げました。
http://www.geocities.jp/iraq_peace_maker/index.html