イラク暫定政権、現統治評メンバー排除…米・国連調整
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20040424i215.htm

【ワシントン＝菱沼隆雄】６月末のイラク人への主権移譲を控え、受け皿となるイラクの暫定政権の閣僚に、米国色の強い現在の統治評議会の有力メンバーを選出しない方向で米国と国連が調整していることが明らかになった。

２４日付米ワシントン・ポスト紙が米政府高官の話として伝えた。

ただ、一方で、米国が暫定政権の権限を大幅に制限する意向であることが米政府高官の議会証言で判明、暫定政権にイラク人や国際社会の幅広い支持を得つつも、米国の影響力は保ちたいブッシュ政権の思惑をのぞかせた。

ワシントン・ポスト紙によると、暫定政権は形式的な権限しか持たない大統領と２人の副大統領を置き、首相が２５人の閣僚を率いる。ブラヒミ国連事務総長特別顧問が５月１日ごろバグダッドに戻り、最終的な人選に向け調整を行う予定だ。

人選についてブラヒミ氏は、国連が米国などと協議した上で指名するとの案を示し、米側も基本的に同意した。現在の統治評議会メンバーは、「米国寄り」だとして国民の支持を得ていないことから、基本的には暫定政権から排除する方針だ。チェイニー米副大統領らと近いアハマド・チャラビ氏についても、暫定政権入りは難しいと受け止められている。

ブラヒミ氏は米ＡＢＣテレビのインタビュー番組の収録で、「（暫定政権の閣僚は）多様な民族や宗教勢力を代表するテクノクラートで主に構成されるのがのぞましい。（統治評議会を主に構成する）政党の指導者は、暫定政権とは距離をおくべきだ」と述べた。

だが、ここにきての新たな火種は、米政府が暫定政権の主権を制限しようとしている点だ。グロスマン国務次官（政務担当）は２２日の上院外交委員会の公聴会で、軍隊の指揮権が米側に属するのはもちろん、暫定政権には法律の制定権もないと発言。基本的には暫定政権の権限は外交と石油の輸出入の管理に限られ、外交政策についても、米国大使との協議が必要になるとの見方を示した。

当初は全面的な権限移譲が想定されていただけに、こうした米国の姿勢は今後の具体的な議論の過程で、国連や欧州諸国などとあつれきを呼ぶ可能性もある。
�A(2004/4/24/22:30　読売新聞 無断転載禁止 ）

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• ＜国連特別顧問＞イラク暫定政権の権限は「限定的」（毎日新聞） エンセン 2004/4/25 00:37:50 (0)

　

　

　

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