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イラク・日本人拉致事件速報
玉本英子 バグダッド
4/21 12:10
米軍は自ら敵をつくりだしている
人質となった5人の日本人をはじめ、頻発する誘拐事件を受け、イラクで医療支援などを行っていたNGO・日本国際ボランティアセンター(JVC)の原文次郎さんがヨルダンへ一時避難した。「イラクを撤退して活動を中止するのではなく、支援は継続します」という。出国前の17日、彼は支援をしているマンスール小児病院を訪れ、ベッドに横たわる白血病の子どもたち一人一人に声をかけた。原さんに握手を求めてくる子どももおり、同病院のジャファール医師は「JVCの活動が(人質事件の)影響を受けるのは残念。しかし、私たちの関係はこのようなことで壊れるものではありません」と語った。
現在、イラクで活動する外国のNGOは18団体ほど。北部のモスルでは3月中旬、米国のキリスト教慈善団体の活動家4人が銃殺され、NGOなどの民間人も襲撃の対象となり始めている。原さんも外に出るときは、目立たない車を使うなど細心の注意を払っていた。
一方、日本の報道陣の出国も続いており、大手マスコミはすでにサマワから撤収した。今のところ、バグダッド市内の治安は一応保たれており、私たちはもうしばらくイラク国内に留まることになる。
今回、1ヶ月以上にわたる取材で感じたことは、統治を行う米国がイラクの人々や文化を軽視しているという事実だ。10日前、バグダッドのアダミヤ地区で米軍戦車がモスクに侵攻したとき、米軍はモスクの入り口を壊し、土足で礼拝所に踏み込んだ。またモスクの前には米兵が食い散らかした携帯食料のパックがいくつも捨てられていた。
モスクの管理人は、「もし米国のキリスト教の教会で外国のムスリムたちが同じことをしたら、米国人はどう思うだろうか」と怒りを露にしていた。武器を押収するという名目があるにせよ、物事には「やり方」というものがある。すべてを武力で抑えようとする米軍の態度は、イラクの人々の誇りを傷つけ、「敵」を増やしている。
「米国の手ではなく、自分たちの手で国家を作りたい」というイラクの人々の願いが実現することを祈りたい。
(4月21日午後12時10分)
http://www.asiapressnetwork.com/urgent_report/20040421/20040421_01.html