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昨年、元ワシントン・ポストの記者、ロナルド・ケーガンが『CIA AT WAR』(下の画像をクリックすると著作紹介ページに飛ぶ)という作品を出版した。CIAのテネト長官とのインタビューも行い、アフガン、イラク戦争に向けてのアメリカの戦争に向かう動きをCIAを軸に描いた作品である。
作品は、「どうして911を防げなかったか」というスタンスで記され、テネトを愛国者として彩っているようだが、チェイニーがイラク開戦に向けて、CIAに足繁く通ったことや、タリバン政権転覆計画、あるいは韓国など各国の盗聴や、先に暴露された国連盗聴活動についても記されており、不完全燃焼ではあるものの着目すべき点がいくつも記されていることがわかる。
この作品にはこのような指摘も記されている。
- How the CIA clandestinely uses mullahs to convey a more moderate message to the Arab world and to support the U.S. military intervention in Iraq.
http://www.ronaldkessler.com/pages/3/
つまりCIAはイラクで反米勢力を骨抜きにするいんちきイスラム指導者を作る秘密工作活動をしているということだ。
このことはロイターも記事にした。
Fake religious leaders created by USA
By Tabassum Zakaria
September 23, 2003 - 1:42PM
http://www.theage.com.au/articles/2003/09/23/1064082975769.html
The CIA paid Mullahs and created fake Islamic religious leaders to preach a moderate message and counter anti- American sentiment in the Arab world after the September 11 attacks, a new book said today.
シーア派に対する金権工作をニューズデイが暴いたが(そもそも宗派分類で言えば警察利権を持って、甥であるアリ・アラウィがイラク人暫定政権の国防大臣に内定しているチャラビがいる)、スンニ派に対する工作は行っていないのだろうか。
CIAは元ムカバラトのリクルート工作活動を行っている。しかし、イスラム社会において、それだけでは十分でないということは当然理解しているだろう。
クベイシ師が日本政府を批判したことにより、右派はクベイシ師に反感を抱き、武装勢力と結びついているなどと批判する。現状認識の甘さと宗教指導者というものを知らないことを公言しているようなものだが、武装勢力に対する影響力は認めざるを得ないというのが実際である。そもそもこのご時世に、民間人、ジャーナリストを続々と誘拐し、そして解放している武装勢力とは何なのだろう。
CIAは預言者のようにこの事態を事前に指摘している。世界に張り巡らせた情報力云々というのが一般的な解釈だろう。しかし手品には種がある。すぐに手品だとわからないようにマジシャンは煙幕も上手く用いるものだ。実態を知る関係者にとってはこうした警告は脅迫である。
外務省幹部は「聖職者協会による地位誇示の演出」との見方を示したが、その言葉を噛みしめたい。もし礼儀を尽くさなくても構わない理由があったとしたら、はっきりと、そうわかるし、スケープゴートになるとわかれば、ぽろりと背景を示唆するような言葉を述べて愚痴りたくなるというものだ。
先に3人を解放した「サラヤ・ムジャヒディン」は、ファルージャ周辺の武装組織だが、今回の2人を 解放したのは、バグダッド西部アブグレイブ地区周辺に影響力を持つイスラム厳格派のワッハーブ派と見られる。同じスンニ派とはいえ、サラヤ・ムジャヒディンで有効だった宗教者委員会の働きかけが通用するかどうかは未知数だったが今回も影響力があることを証明した。
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イラク戦争後、クルド人はクルド民主党(KDP)、クルド愛国同盟(PUK)の2大勢力の協力で民族の利益を確保しようとし、イスラム教シーア派は最高宗教権威シスターニ師を頂点とするナジャフの最高学院の指導の下にある。それらに比べてまとまりを欠いていたスンニ派の中で、宗教者委員会が、その意思を束ねる存在として対外的にも認知され始めたといえよう。
http://www.asahi.com/international/update/0417/019.html
今回の騒動で得をしたのは、自衛隊撤退論を駆逐し、「安全になるまで」ジャーナリスト、NGOを追い出すことに成功した勢力だけではない。
クベイシ師の通訳は米情報機関関係者だったという指摘もある。これはシーア派のジェラシーから出たようなでっちあげと一蹴できる情報だろうか。
日本政府批判は、「おまえはCIAか?」と聞くのと同様、リンクを否定する根拠になることは違いない。
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