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2004年04月20日00時19分
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インドでの報道によると、外務省の榎泰邦・駐インド大使は3月31日にニューデリーで記者会見し、日本政府がインド、中国との3カ国体制で新たな安全保障の枠組みを作ることを検討していると述べた。この枠組み作りは、まだ公式な話し合いの遡上には上っていないものの、今年に入ってから、インドと日本の外務省の間で非公式な話し合いが行われたという。
Japan moots trilateral initiative
http://autofeed.msn.co.in/pandoraV2/output/A47185AF-E54C-4149-8DC5-E9802819322F.asp
Japan moots trilateral axis with India, China
http://www.hindustantimes.com/news/5922_653153,0015002100000062.htm
榎大使の発言の2日後には、中国の曹剛川・国防大臣がインドを訪問し、インドのフェルナンデス国防大臣と会談した。インドのメディアには、榎大使の発言と、印中の国防相の会談を結びつけ、日印中の新しい安全保障体制作りが進んでいるのではないか、アジア版NATOを作る構想にまで発展するのではないか、などと推測する分析記事も出ている。
NATO-Like Asian Security Framework Likely
http://straitstimes.asia1.com.sg/commentary/story/0,4386,246542,00.html
日本がアメリカ抜きで中国、インドと安全保障の枠組みを作ろうとしているのなら、それは戦後の日本の国体の根底をくつがえす新しい動きということになる。この件に関しては、榎大使の発言が報じられた以外は、日中印いずれの当局者も何も語っておらず、事実かどうか疑わしい感じもする。
ただ、アメリカの中道派は、インドと中国に強国になってもらうことでアメリカとのパワーバランスが取れるようにして、タカ派に牛耳られたアメリカが世界破壊を進行させてしまうのを防ごうとする均衡戦略を持っている。そして、米の中道派の後押しを受け、中国とインドがユーラシアの安定化をめざして親密化の度合いを深めているのも事実である。
アメリカはロシア、インド、中国を支援する
http://tanakanews.com/e0122powell.htm
US smarts over India-China ties
http://www.atimes.com/atimes/South_Asia/FD03Df04.html
これまで安全保障に関してアメリカ一辺倒だった日本が、いきなり中国・インドと新安保体制を組む意思を見せるのは奇異だが、アメリカがイラク戦争の泥沼にはまり込み、自らを弱体化させていく可能性が出てきている中で、日本が「アメリカ以後」を模索して、インドと中国のユーラシア安保体制の中に入れてもらおうとする動きを見せるということが、もはや「ありえない話」として片付けられない時代になっているとも感じられる。
中国やインドとの安全保障体制作りのほか、ロシアとの関係緊密化が進んでいく可能性もあり、注目が必要だ。安全保障の問題は、国家の機密や安全にかかわる話なので、自国民に知らせない方がいいという政治判断がありえる。そのため、海外で報じられても、日本国内のマスコミでは一切報じられないまま、他国との安保体制に関する交渉が隠然と進む可能性が常にある。
http://tanakanews.com/blog/0404200019.htm
http://tanakanews.com/blog/