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2004年04月19日01時12分
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アメリカの国防専門誌「Defense News」が報じ、ロシアや中国の新聞が転電しているところによると、アメリカ国防総省は、米軍が「最初の10日間で戦地に展開し、次の30日間で戦争に勝ち、その後の30日間で帰国して次の戦争の準備をする」という「10−30−30」計画を実現するための米軍の構造改革を進めている。
従来、米軍は「一つの大戦争と、1−2カ所の小規模戦争を同時に戦えるようにする」という2方面戦略をとってきたが、今回の計画はそれに置き換わるもので、少数精鋭のハイテク部隊が速攻で戦争を展開することで、合計2カ月と10日間で一つの戦争を終えられ、米軍は年に5回の戦争を戦えるようになる。
Defense News: US Making Plans for Efficient Mobile Force
http://english.kbs.co.kr/news/newsview_sub.php?menu=1&key=2004041303
Rumsfeld's New Speed Goals (有料)
http://www.defensenews.com/story.php?F=2809718&C=america
この計画が実現すると、米軍が世界各地に持っていた大規模な基地は必要なくなる。すでに国防総省は昨年までに、大規模な米軍基地をなくしていく構想を発表している。米軍の新計画についてのプラウダの記事によると、米軍は2006年までに、日本、ドイツ、イタリア、トルコにある大型基地をなくしすことを決めているという。これが事実なら、今後2年間で、沖縄の米軍基地はかなり縮小することになる。
ドイツに関しては、すでにドイツの米軍基地を縮小し、代わりにポーランド、ルーマニア、ブルガリアなど、よりロシアに近い地域に前方展開する動きが始まっている。
USA is ready to start five wars every year
http://english.pravda.ru/world/20/91/368/12542_USmilitary.html
日本では、沖縄本島の基地の代わりに、石垣島や下地島といった、より中国に近い島々に米軍の前方展開基地を置く構想が、以前から取りざたされている。中国の新聞は、米軍の新作戦を、特にアジアでの戦力(対中国戦力)を強化するものとして警戒している。
アメリカのアジア支配と沖縄
http://tanakanews.com/b0605okinawa.htm
美軍制定“10-30-30”新作戦目標 提昇亜洲戦力(中国語)
http://www.chinanews.com.cn/n/2004-04-13/26/425024.html
U.S. plans major global troop realignment
http://washingtontimes.com/upi-breaking/20031125-061239-6087r.htm
この計画の実現性に関して疑問なのは、米軍は今、イラクでゲリラ戦の泥沼化にはまり込み、かなりの兵力不足に陥っていることとの関係である。イラク人の反米感情は簡単におさまりそうもなく、米軍はイラク人の治安維持部隊の養成にも失敗したため、今後しばらくはイラクでの兵力を減らせない状態が続くと予測される。これまでの募集兵では足りないので、ベトナム戦争以来やめていた徴兵制が復活するかもしれないとの予測が、昨年から出ている。
ブッシュが再選されればアメリカは徴兵制に?
http://tanakanews.com/d1219neocon.htm
そもそもイラク侵攻も、少数精鋭で短期間に終わる計画で始めた戦争だった。それが大失敗し、今や従来型の2方面戦争すら不可能で、イラクだけで兵力不足に陥っているというのに、これから年に5回の戦争をこなせる態勢に持っていこうとするのは、正気の沙汰ではない。
http://tanakanews.com/blog/0404190112.htm
http://tanakanews.com/blog/