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<イタリア>イラクからの部隊撤退支持が7割 世論調査
【ローマ井上卓弥】イラクの武装グループに1人が殺害され、残る3人の拘束が続くイタリア人人質事件で、「駐留部隊撤退」要求を拒否するベルルスコーニ政権の強硬姿勢とは裏腹に、伊国民のほぼ7割が「部隊撤退」や「撤退を含む条件交渉」を望んでいることが、17日までの伊主要各紙の世論調査で明らかになった。
左派系レプブリカ紙(17日付)の調査では、人質事件への対応について回答者の68%が「(部隊撤退を含む)条件交渉の開始」を支持し、「現状維持(交渉拒否)」の25%を大きく上回った。中立系コリエレ・デラ・セラ紙(16日付)でも、24%が「部隊の即時撤退」、51%が「国連軍駐留(6月末予定)後の撤退」を支持すると答え、「駐留継続」派は24%にとどまった。
拘束された4人が武器を携行した米系警備会社社員だったため、ボランティアやフリーの記者全員が解放された日本人事件と経過が異なるのは当然との見方がある一方、自ら危険地域に入った4人の「自己責任」を問う声は少ない。政府の対米協力姿勢に原因を求める立場が多数派を占め、日本の世論動向とは違いを見せている。
イタリアでは、イラク戦争開戦前から米国の「一国主義」への反発が根強く、親米派のベルルスコーニ政権が戦後、反対世論を押し切る形で派兵を決定した。以後、世論動向は「駐留反対」が「賛成」を上回る傾向が続いている。昨年11月の駐留部隊に対する爆弾テロ(19人死亡)後、世論硬化により「賛成」が45%に増加し、「反対」の48%(コリエレ紙調査)に迫ったが、民間人に被害が及んだ今回の事件で、政府方針と国民世論が対立する本来の状況に戻ったといえそうだ。
強硬姿勢不支持の背景には、政権幹部の不適切な事件対応も影響。とくに人質殺害直後の15日未明、遺族への連絡を待たず、テレビ番組で被害者の身元を明かしたフラティニ外相に非難が集中している。年金・税制改革など内政問題で支持率を急落させてきた現政権にとって、世論硬化に助けられたイラク政策は比較的高い支持を得られる唯一の分野だっただけに、今後の政局に与える影響は大きそうだ。(毎日新聞)
[4月18日19時48分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040419-00000043-mai-int