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■イラクの開発基金の使用状況
(2004年4月28日更新)
2004年4月2日時点でのイラク開発基金(以下、DFIと略す)の残高は93億ドルで、このうちの84億ドルがニューヨーク連邦準備銀行(Federal Reserve Bank of New York、FRBNY)に置かれており、差額の9億ドルがDFIバグダッドに置かれている。
93億ドルの残高のうち27億ドルが既に復興プロジェクトに充当されることが約束されており、残額の66億ドルは2004年予算に配分されることになる。DFI投資プログラの創設以降の金利収入は1740万ドルで、また2004年3月25日時点でのDFIからの支払い総額は76億ドルに達している。
2004年予算の支出面では、給与が全体の12.7%を占めるほか、施設保護サービス(the Facilities Protection Service)が0.3%、資本費用が12.7%を、また給与を除く省庁経費が10.0%をそれぞれ占めている。残余は地方/地域政府移転(贈与)、燃料輸入、公共配送制度などに充当される。
米国務省と米国開発庁(USAID)の2003/2004年度での援助額は、2004年3月30日時点で37億ドルとなっており、プログラム別の内訳は以下の通りである。
● USAID/アジア・近東(ANE):26億ドル
● USAID/外国災害援助(OFDA):1億100万ドル
● USAID/平和のための食料(FEP):4億2600万ドル
● USAID/移行指導事務所(OTI):1億6100万ドル
● 国務省/人口・難民及び移民部:3900万ドル
プログラム運営事務所(PMO)は米国支援の184億ドルの56%に当たる104億ドルの配分を2004年7月1日までに約束する意向である。2004年3月最終週時点では、イラクの人道支援・復興事業に配分予定額(103億ドル)の41%相当の43億ドルが約束されている。また同時点で23億ドル(同左22%)が工事業者に支払われることと成なっている。残余の38億ドル(同左37%)は今後配分が決められる予定である。
尚、石油収入は、2003年6月から12月が51億ドル、2004年初から3月28日までが37億ドルとなっている。
(エネルギー・環境室長/主任研究員 畑中美樹)